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第6節 グレートアジテーター ちゅちゅむ君

バルコニーを出てみたら、千人以上の人に見つめらえていた・・・


焦りますよね。さて、われらのミヤモティ様、どう乗り切るのでしょうか。



俺は千人はいるんじゃないかと思われる群衆を見下ろしながら途方にくれていた。


ひどい・・・どうして事前の相談がないの?・・・心の準備ができないじゃん。

あ、そうか、時をとめちゃえばいいのか・・・


時間よ止まれ!・・・あれ止まってないよ・・・どういうこと・・・


俺は時間稼ぎに前に進み、バルコニーの手すりに手をかけた。歓声がひときわ大きくなった。もったいぶった顔でうなずきながら、ステイタスを出し、


わかった。


赤い字で警告が出てるよ。


時間を止めるには、クーリングタイムが必要ですだって・・・なんだこれ?・・・あ、そうか、こういうのゲームでもあるよね。チート過ぎないように一定の制限をかけるわけか・・・困った。


「賢者様、何か一言お願いします」


「うむ」おれはそれっぽく左手を挙げてみた。


皆、急に静かになった。


かえって焦るんですけど。ええい。なるようになれ!俺はアドリブで話すことにした。


「ボニーノの民よ・・・私は賢者チュチュムである」


民衆は、広場が振動するぐらいの声を出して応えてくれた。すげー反応だ。


俺は恐怖でちびりそうになった。だってさ、これで期待外れなこといったら、袋叩きだよね。千人に殴られて踏まれたら、さすがの俺も死んじゃう・・・いや流石じゃないよね。


ダメ人間です。


「明日は宿敵との合戦である・・・明日も祝杯をあげようぞ」


すごい盛り上がり・・・もう危険水域超えてますよ・・・期待外れだと即暴動へチェンジしてしまう・・・


俺は、なにか落としどころがないか、必死に考えをめぐらしていた。


まてよ。女神さまが注意してくれたよね・・・スタックアイテムを出すとき注意してねって、俺のことを心配してくれたよね・・・そうか。わかったぞ!


「皆の者聴け~!!!」


「これから、わしは、ボビーノの民に、渡したいものがある。ゆっくりとこの広場の真ん中にまっすぐ通りを作って欲しい。そうそう、場所じゃ。ゆっくりとな・・」


皆は広場の真ん中に、道路のように場所を作ろうとしている。なぜあけているのかわからないようではあるが・・・


「うむ、それぐらいでよかろう。皆のもの、わしはこれからおぬしらに渡したいものがあるのじゃ」


俺はステイタスを唱え、アイテムボックスを開いた。スタックしている鎧や盾や槍、剣などを、ドラッグアンドドロップで空いてる場所に目力でおいていった。


どん、どん、どんと、武器や鎧などが通りのように開いている石畳の上に転がっていった。それは、あの股間を押さえて逃げた連中から巻き上げた素晴らしい装備だ。すこし臭いかもしれないが・・・


群衆の間に光り輝く武具が現れたのだ。民衆の興奮度はマックスになったようだ。


皆大きな歓声をあげて、武具を取りにいった。おいおい、気を付けないと皆倒れて圧死するぞ・・・


「聴け~!!!」


人々は止まった。


「よいか。明日、死を覚悟することも厭わない、戦う意志のあるものから、武具をとるのじゃ・・・」


みんな考えながら、武具を選びだした・・・そして、身につけていく。


あっという間に見違えるような軍隊がそこに現れた。なんだか整列もしてて格好いい。


「諸君は、誇り高きボビーノの市民じゃ・・・明日こそ、このチュチュムとともに、新たなる伝説を作るのじゃ!」


民衆の感激はそれこそ最高潮に達したようだ。もう俺のスピーチでは止められないだろう。これってさ・・・全員をバーサーカーするような魔法のようだ。彼らの前に敵は一瞬たりとも存在できないような凄まじい勢いだ」


「賢者様。このアントニオ、あなたのために、命を捧げたく存じます。どうか私にも武具を下げ渡しくださいませ」


バルコニーの俺の隣で総督が跪いている。そうか・・・俺はアイテムボックスを探してみた。あのいけ好かない王子の装備が光輝いて自己主張している。


「これでよいか?」


ガシャンと音がして、武具一式がバルコニーの床に現れた。


「おおおお、なんたること。これ欲しかったんですぅ~」


おいおいキャラ変わってるよ・・・ま、喜んでもらって俺的にはハッピーだけどね。


総督はすぐに着替えた。なんだかぴったりしてる。鎖帷子ってさ、サイズが違うと、そんなにしっくりこないように思うけど・・・結構サイズ問題ないみたいだ・・・すごく嬉しそうで得意そうだ。お、今度は金属の胴を付けだした。うーん。かっこいいね。


総督はバルコニーから、皆に語りかけた。


「ボビーノの民よ。では、明日の朝、ボビーノ平原に集おうではないか」


うおおおおおお。みんな興奮してる。


「解散!」


みんな、嬉しそうに、家に帰りはじめたようだ。ふぅ~、また命がつながったよ・・・



いいなぁ・・・誰か俺に何かくれよ・・・


高校の時、みんなスマホだったけど、おれだけ、ガラケーだったこと思い出した・・・


結局、高校の時も、今も、だれも俺の欲しいものは、何もくれなかった。


ま、これが人生だ。なーんてね。なんか泣きそうになってきたよ・・・


気分転換に、なにかいいものは残ってないかなとアイテムボックスを確認すると、レアアイテムしか残ってなかった。


お、レアアイテムか・・・すごいもの拾ったっけか???


俺は喜び勇んで、レアアイテムのフォルダを目でクリックした・・・




それは、


派手で臭い下着とか、


ばい菌だらけの下着とか、


なんだよ、洗ったことのない下着とか・・・


もう嫌だ~くそう、あの貧乏神のせいだ!


俺の瞳からはとめどない涙が溢れそうになっていた。


流れよ、わが涙!・・・


貧乏神じゃなくて、吟遊詩人だったらよかったのにな・・・

よかったぁ。千人以上の人から、殴られたら死んじゃいますよね。


さて、第6話いかがでしたか・・・


先ほど誤って、神聖祓魔師の最新話をこちらに投稿してしまいました。

お詫び申し上げます。


連休ちうは、デート予定もないですし、只管ひたすら読書か駄文創作にはげむ予定です。


くそー、私こそ、貧乏神に憑りつかれているのではないでしょうか・・・


ウィンフリードちゃんは、頑張ります!応援してくださいね・・・


是非、是非、ブックマークお願いします。

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