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第4節 いつになったら飯食わせてくれるの?

おれ、ミヤモティ・チュチュム。


前の世界では、一番不幸な男。


こっちの世界でも、なんだか一番とりそうだよ・・・

すげー・・・貴族の宴会か?シャンデリアが沢山下がって、キラキラとした光を投げかけている。御馳走が沢山のテーブルの上に並んでいて、いい匂いがしてる。


「これだけの料理を短時間で・・・」


俺のつぶやきを聞き取った総督が答えた。


「いやいや、今日は戦いをせず、一旦和議を申し入れ、というか降伏し、宴会で敵をもてなそうとしてたんですよ・・・」


「ここボビーノは、周囲を八つの王国に囲まれ、いつも絡まれてばかりの大変な都市なんです。逆に中央にある地の利をいかせる商業都市でして、商売はうまくいってたんです。無茶な利益も取らなかったし。どこともうまくやらないと商売できないし。だからこそ、八王国もこの都市が欲しいのですが、我慢していたんですね。どこかが先に手を出せば、オレオレもって感じで八王国同士の戦争になりそうだったという、危ういバランスの上で平和が成り立っていたのですが・・・」


残念そうに総督は話を続けた。


「最近八王国間で、話し合いがもたれ、順々に攻め込んで、勝った国が領有するということになり、それもくじ引きですよ・・・私達は連戦に耐えられる訳ないですから。神託では、なんとか救ってくださる方が現れるということだったのですが、いつ、どことか不明でしたので。半ばあきらめムードでした」


「くじ引きでは、八王国で一番強いという噂の国が最初にくることになりました。あの裸で逃げた、最初に賢者様に弓を射ようとした男が、西のダーリア王国のコジモ王子なんです。しつこい人でしてね。私たちの都市は共和制なんですが、それが気に入らないらしく、また、ダーリアは戦闘の神を信奉するので、戦好きなんですね。今回恥をかかされたので、復讐に来るでしょうね。一通り他の王国が攻め終わってからになるでしょうけど」


げーなんだそれ・・・ということは、最低でもあと7の王国が攻めてくるのか・・・


「まぁ、ある意味フェアでして、うちの都市と兵士の数は同じにするという話だそうです。面倒くさいでしょ。あの高慢ちきな男の、あの股間を押さえて逃げ出す姿は・・・ぷぷぷぷぷ」


総督は、裸姿を思い出したようで、にやにやしていた。俺は当事者でしかも復讐されちゃう側だから気が気じゃないよ。


「ほんと、賢者様のお陰で、今日は溜飲がおりました。また次回もよろしくお願いします。ま、賢者様のあのすごい魔法でちゃちゃちゃって簡単じゃないですかぁ~」


ずいぶん勝手なことをいってくれるじゃないか・・・まだ協力するっていってないよ・・・あ、でもさ、そんなこといったら、俺、敵国に突き出されるかもしれないし、寝てる間にグサッていうこともあるなぁ・・・いきなりピンチじゃん・・・腹減った。そうだ言おう。


「あの~、乾杯はいつですか?」


「これは失礼しました。すぐにでも乾杯したぐらいですが・・・申し訳ありません。街の長老から参事会や有力者の挨拶をお受けになっていただけますでしょうか」


それから1時間は挨拶を受けた。玄関あけたら1時間で乾杯だぜ・・・


とにかく、気弱な俺は、全員の挨拶を丁寧に受けることになった。ここで恨みかって後でグサッとかいやだからね。もう覚えられないし退屈なので、ステイタスを開いたら、全員の名前とかヒットポイントとか、個人情報丸見えなのね。とりあえず全員を記録しておいたよ。これが便利でね。話したログとかすべて残るので、巻き戻してみることもできるわけ。これのお陰で、賢者様としての伝説ができるわけだが・・・それはまた次回ということで。


全ての行事が終わったのは日付が変わったぐらいだった。舞踏会もついてたんだよ。社交ダンスなんて踊れるわけないじゃん。舞踏会が始まってからやっと酒飲んで、食べ物たべたよ・・・お開きの時になって、あることに気づいた。あれ、俺のうねうね杖、どこにやったっけ。ステイタスと言って画面を広げてみたら、アイテムボックスの中にあった。自動で回収されるのか・・・とりま、部屋に行かせてもらって寝よう。


私が疲れているのを察した総督がやってきた。

「そろそろお休みになりますか?賢者様」


「はいお願いします」


しまった。なんだかな・・・どうしても横柄な態度はとれないよ。横柄な俺様キャラとか嫌いだからな。


「賢者様、ご丁寧にありがとうございます。賢者様のすべての人に対する、わけ隔てのない紳士的な姿勢は、特に嫌な顔一つせず、全員の挨拶に応えていただきました姿勢は、総督として、心に沁みるものがありました。奢ることなく、小さきものに心を砕けとの教え、私アントニオ、然と心に刻みましたぞ」


おいおい、なんだよ強制しておいて・・・なんだか勝手な解釈がまかり通る世の中ってどうよ・・・くそー貧乏神のやろう・・・あ、そうか今生は女の子か。俺が女の子に弱いのを知ってて、算盤づくだったんじゃないのか・・・


すみません。昨晩、描き切れませんでした。

神聖祓魔師のほうを優先したいので、すこし、投稿間隔がのびるかもしれません。


よろしくお願いします。

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