23 オタリア(5)
サニーの的確な指示とシュウの足止めにより、オタリア達の被害は一先ず広がることはなかった。
シュウが足止めを行って20分が立とうとしていた。
サニー、オルフェ、ヴィダルは海岸の北の見晴らしがいい高台にいた。
「オルフェ、どう?シュウは大丈夫?」
「おう、サニーちゃん。シュウの奴、まだ息は上がってないし、大したケガもしていないようだ。この分なら、まだまだ耐えれそうだよ。しかもオタリアを1匹も逃さずヘイト取ってるよ」
サニーは安心したと同時に、不安でもあった。今は耐えれているが、これを打開する案がない。シュウのことを考えるなら、できるのならすぐにでもシュウを逃がしたかった。
誰か・・・そうサニーは願いながらシュウの姿を見ているしかなかった。
更に20分ほど経ったころ、流石にシュウの呼吸が上がってきた。シュウ自身、体力には自信があったが、慣れていない砂浜の砂に足が取られ、余計な体力を削られていた。
息が上がりながらも、なんとか目の前の攻撃を避けながらこの状況を保っていた。
「ちょっとやばいな」
オルフェはそう言葉を漏らし、周囲を見渡した。サニーは自分があの場に行っても仕方がないと分かっていたが、気持ちが抑えられなくなっていた。
「ヴィダル、オルフェ、なんとかしてシュウに逃げてほしいと伝えたいのだけど」
「じゃあ僕が直接行ってくるよ」
「いや、それでアイツが止まるタマかよ」
意見は3人で言うがなかなか纏まらなかった。
その時、泣きそうで震えるサニーの肩に手が添えられた。
「おう、ここにおったか、探したぞサニー」
「おじいちゃん!?」
そこに現れたのはサニーの祖父である、魚師団の団長のオーランドだった。
「みんなへの指示、立派だったぞ。お陰で警備隊とのやりとりもスムーズにいけた」
「そんなことより、見て!!シュウを何とか助けてあげて!!」
オーランドに抱き着きながら必死の表情でサニーは訴えた。
そんなサニーの表情見て、オーランドは浜辺に一人、なんとか立ち上がり戦っているシュウを見て言った。
「あれほどみんなから心配されとるのに孤独に戦いおって・・・サニー、大丈夫じゃ、今、あいつの元に友が向かっておる」
そう言ってオーランドは浜辺の方を指さした。




