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黄昏にて  作者: にわせたか
第1章 再出発の町
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13 レナトスの町(7)


--- ヘリテージ 今の文明では創造できない・・・・・・恐らく旧世代の人類が高度な技術で作られた物を「レガシー《人工遺物》」と呼んだ。


「レガシー」と呼ばれるものはヘリテージだけではない。

各地で産出されるガラス製品や鉄製品のものだったりするものも問答無用で「レガシー」と呼ばれ、使用できるものは今の人類の大変重宝されるものであった。

また、「銃」や「火薬」と呼ばれる武器に関してもだった。それらは古くなり使用できないものがほとんどであったが、保存状態が稀に良好であり、使えるものは対亜人用に無類の強さをほこっていた。


旧世代の遺物が「レガシー《人工遺物》」と呼ばれる一方、旧世代の人類の英知を用いた技術でもってしても、それを現在の人類が考察しても作り得ることが不可能だと考えられる品物がこの世界にはある。


シュウが普段武器として使用している大刀「天津風」がそれにあたる。

誰が名称を付けたかは不明だがその品物は「ハーモニクス《共鳴器》」と呼ばれ、それは一般の科学的な法則を完全に無視する能力を秘めている。

「天津風」に至ってはその大刀の重たそうな見た目にも反し、シュウが扱うに限り、シュウ自身、この重さを全く感じられないほどの軽さで扱えている。しかも、乗馬時のフラムに対してもらしく、大刀を振るうシュウが乗った上でフラムは悠然とその俊足を発揮している。

昔、面白半分でオルフェが天津風を持ち出そうとしたことがあったが、持ち上げるのがやっとの重さだったらしい。どうやら、持ち主を認識し、持ち主だけにその能力が発揮されるようだ。


また、もう一つの能力として、天津風は普段は鞘に収まっているが、シュウの意思一つで鞘が赤い布となり鍔の周りに巻き付くことにより抜刀の手間が省けていることも言える。

更に、天津風に限り鞘、刀すべてをシュウの意思で存在を消失、顕現させることもできる。


「ハーモニクス」がどうやって作られたかは分かっておらず、シュウもこの天津風は父親のカイが元々持っていたということしか把握していない。


ハーモニクスはレガシー以上に貴重な品とされているが、作成方法だけでなく、使い方自体が分かっていない物も多くあり、謎に満ちた物体といえる。


カイはこの「ハーモニクス」や「レガシー」を集めることが趣味の蒐集家でもあったらしい。

シュウは全く把握していないが家の倉庫にはカイのコレクションがガラクタ置き場のようになっており、シュウは呆れて片付けもできていない惨状である。




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