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天地無窮を、君たちと  作者: 天城幸
第十章
541/630

1.お兄さん

 

 人から見たら、動く岩山だ。

 大きく硬い。

 変則的な緩急付いた動きが、対峙した者の焦りを加速させる。しなる丸太ほども太い尾が空を切る鈍い音も焦燥を募らせる。

 硬く凹凸のある鱗で覆われた体、長い首を巡らせ、その視線に縫いとめられる。百二十度の角度で開く口から氷柱のような牙が覗き、ブレスが噴出される。

 岩をも砕く鋭い鉤爪がついた四肢は柔軟に動く。高い魔力でもって、大空を羽ばたく。

 ドラゴンと対峙するのは、死に直面すると同義だ。

 種によって強さや知能は様々だが、生態系の頂点の一角を占めることは動かしがたい事実だ。

 そんなドラゴンよりも二回り小さい子供たちが集まっていた。

 彼らは高度知能を持つ種族で、力と知能があるだけに、単独行動することが多い。珍しい仕儀と相成ったのは、差し迫った危険と、とあるドラゴンを頼みにした結果である。

 彼らが助けを求め待ち望んだドラゴンは、たし、たし、と四肢に力を入れ、ピンク色の指でしっかと大地を踏みしめる。短い四肢も細長い体も尾の先までも、ふんわりした白い毛で覆われている。黒い皮膜の翼が闇色に輝く。丸い顔に黒々とした両目が理知的な輝きを灯している。

 居並ぶ仔ドラゴンたちはぱっと笑顔を浮かべる。

『リムお兄さん!』

 リム、来臨す。





「リムお兄さん」

色々と破壊力のある言葉です。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 再開楽しみにしてました。 [一言] 9章が終わったと思ったら章が始まってた。何を言ってるのかわから(ry 章区切りの設定?が上手くいってないのか10章になっていませんよー
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