表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
aI was mixed  作者: 阿賀野基晴
第1章 2人の愛
1/71

第1章プロローグ

家から駅まで歩いて10分。

駅から50分ほど電車に乗り、またその駅から歩いて5分の場所に私立阿原(あはら)高校はある。

本日4月5日は阿原高校の入学式だ。


私、渡辺愛華(わたなべあいか)は朝6時に起床し身支度を30分ほどで済ませ入学式への支度をする。

寝起きは悪くない方だからと前日にほとんど準備をしていなかったことを、やはり少し後悔した。

この支度が自分のだけならここまで後悔しないのだが。

ともあれ私は、今日から高校生なのだ。

制服を着てネクタイを締め、買ったばかりの新しい携帯電話を持ち、人生初の義務でない学校生活に期待と希望で胸を膨らませながら学校へ向かう。

新たな友達と部活や勉強に励み青春を謳歌するのだ。


―なんて、思えたらよかったのだろう。一般的には。


制服を着てネクタイを締め、買ったばかりの新しい携帯電話を持ち、前髪を目まで下ろして家を出る。

予定の時間よりだいぶ出発は早いが計画通りだ。

誰とも会わずに済む時間。誰とも話さずに済む時間。誰とも友達にならずに済む時間。

入学式その日に私は、誰とも出会わないために誰よりも早く、学校のトイレを目指した。

先にトイレに籠ってしまえば、最後ぎりぎりのタイミングで教室に入れるからだ。

高校生活は最初が肝心だ。


「友達はいらない。」


私の高校生活が始まる。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ