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制服姿のネクロマンサー  作者: もんじ
3/3

3話: 死霊術に目覚める

スライムにも勝てない状態だったので、ヴェルゼに愛想尽かされた私

そしてトニアと名付けられた

どうやら悪魔の言葉で弱い女って意味らしい


ふてくされた私は街を目指して歩き出した

武器さえあればあんなスライム・・・


なんて思ってた私の目の前に神からの贈り物なのか?

ヴェルゼいわく、軍用の剣らしいものが落ちていた、これさえあれば勝てる!



ヴェルゼが提案したのは、今回限りのオマケで

スライムを瀕死状態にヴェルゼがしてくれるから

私がトドメの一撃を決めろだってさ


このヴェルゼ無愛想なのに案外優しいのかもしれない

魔女が剣を使うって変だけどね




そしていざ決戦の地へ


(・・・準備はいいか?)

「いつでもいいよ」


《ズドーーン!》(・・・トニアいまだ!)

「たあああああ!」《スパーーーン!》


「・・・やった!スライム倒せたよ!」

(ああ、よくやったな)



魂を吸収する感覚が分かった、これでもしかしたら魔法が使えるかもしれない・・・


「魔女のランク上がった?」

(・・・いやEのままだな)


「でもいま魂を吸収した感じがするよ」

(魂を吸収する感覚だと?)


魂を吸収した感じがするとヴェルゼに言ったら魔法をもう一度使ってみろと言われ

えい!っと前回と同じように魔法を使おうとしたら


《ボーーン!》

「・・・あれ?」

(・・・なに?)


ぷるんぷるんっと見るからに弾力性のあるカボチャのような形の緑色の物体

いま倒したばっかりのスライムが目の前に現れた


「このスライム敵意がない?」《ブヨブヨ》

指先でスライムを突っつくがスライムはトニアになついているように見える

(クックック・・・フワッハッハッハ!)いきなり笑いだすヴェルゼ

(トニアよ、お前は死霊魔術を使えるようだ、お前は倒した相手の魂を召喚することが出来る)


ヴェルゼが言うには、私は倒した相手の魂を吸収して

その魂の主人になることが出来るらしい、っていう事は

従者を戦わせ私は見ているだけで済むのかも?



ただ1つ疑問が、従者は何匹従えることが出来るのかという疑問

ヴェルゼに聞くと悪魔にも死霊魔術を使える者がいるが

だいたい2、3匹らしい、とりあえず3匹を目標に

同じスライムを従者にするためにスライム探しを始めた


「あっ!緑のスライム発見!」

従者のスライムが溶解液を同じ緑のスライムに飛ばすとともに私も剣で斬りかかる

2対1ということもあり今回はヴェルゼに瀕死にしてもらわなくても倒すことが出来た!

倒すとともにスライムの魂が私のものになる感覚を得る

2匹いっぺんに出せるかな?そんなこと考えながら、えい!


《ボーーン!》従者が2匹に増えた、その2匹と一緒にまた緑のスライムに挑む

《ボーーン!》従者が3匹に、ヴェルゼが(ほう、3匹も出せるか)などと言っていた


3匹までしか出せないと思っていたので満足気にしていたら

赤色のスライムを発見してしまった

緑スライムを3匹従えていたので挑むことにしてみた

緑スライムは溶解液での攻撃だけど赤スライムも溶解液なのか?


緑スライム3匹と私で赤スライムを囲む

私が「撃てーー!」と声をかけると緑スライムの一斉射撃が始まった



《ビューー!》《ビューー!》《ビューー!》

全弾赤スライムに命中!赤スライムは激しく暴れだす、

そして赤スライムは体の形を変えたと思ったら

《ボオオオ!》と私めがけて炎を吹いてきた

(な、なんで私!?)と一瞬思ったが、この赤スライムの吐いた炎

この大きさのスライムからは想像できない


そう、まるで火炎放射器のような威力に見えた

そんな炎から逃げようとしていた私に緑スライムが

私の目の前に《ピョーーーン!》とまるで庇うように飛んできた

炎をまともに受けた緑スライムはかなりのダメージを、受けているようだった


「この・・・赤スライム!!」赤スライムは形を変え

また炎を吹くような体勢になったが

私の剣が先に赤スライムを真っ二つに斬り裂いた

赤スライムの魂が私に宿るのを感じる


そして新たに分かったことが


瀕死の緑スライムの召喚を解除して再び召喚すると

《ぷるるん!》と元気なスライムに戻っていた!

合計で緑スライム3匹の赤スライム1匹が私の従者になった


(・・・信じられん、上位悪魔でも3匹が限度なのに4匹も従えるとは・・・)

ヴェルゼがそう言っていたが、その日はその後もスライム狩りを続けて最終的に

緑スライム7匹、赤スライム2匹、青スライム1匹の合計10匹を従者にすることが出来た

日も暮れ始めた頃、街に到着して宿屋へいったのだが



「一泊・・・・・11名様ですので料金は・・・」

「あ!ちょっとまって下さい」《ボーーン!》

「・・・1人です」と宿屋に入った、本当は1人+10匹+悪魔1人なんだけどね


これから宿屋へ泊まるとしてもこの世界のお金を持っていない

宿屋に入る前にヴェルゼがオマケのオマケって事でお金を少しくれたけど

もらったお金だけでは何日も持たない


ヴェルゼが言うにはこの街の近くにある地下遺跡

その遺跡にいるモンスターの部位を素材に色々な物を作っているから

地下遺跡でモンスターを倒して素材になるものを手に入れれば

人間が買い取ってくれるって教えてくれた


もちろんそれを目的に組織で収集している者達もいるらしい

人間の間では最下層を目指してる者達もいるのだという

宿屋の中でスライムを1匹召喚してまじまじ見てみるが

ほんと面白い、数時間見ていても飽きなそうだ、

明日は地下遺跡の様子を少しだけ見に行こうかな



翌日になって地下遺跡に来てみたけど

どうしようかな?危なくなったら引き返すようにして少し様子だけでも見に行こうかな


「さあ、でておいでみんな!」《ボボーーン!》

《ボヨン!》《ボヨン!》《ボヨン!》


ゾロゾロゾロゾロ


周囲の冒険者達がびっくりしてる

「な、なんだあれは」「・・・スライムを引き連れてるのか・・・っ?」




中に入るとうす暗くまるで洞窟の中みたいな場所で、湿った下り坂を歩いていくんだけど

足を滑らせたら怪我しそう、松明とか持ってくればよかったな・・・あっ!


「赤スライム、火を軽く吹いて」《ボウッ!》

周囲が明るくなった、そのまま火をつけてられるか聞いたら

《ボウッ!ボウッ!》とまるで出来るよって返事のように思えたので任せた

坂を下ったら、ひらけた場所にでた、あたりは死骸だらけで

コウモリとかウサギのような死骸も見える


「うわ〜すごいね死体が」

(地下遺跡で必ず通る場所だからな)


地下遺跡はとてつもなく広くて1つの階層で東京ドーム何個分?ってくらい

もう結構歩いてるがいまだにモンスターに遭遇していない

地下一階だからかな?


ちょっと休憩ってことで座る、しかしこの赤スライム

ずっと火を吹いていたけど、体の中どうなってるんだろ

燃料が体の中にあったとして火を出して燃焼させてれば

燃料は尽きて、体は小さくなるはずなのに


むしろこの遺跡に入る前より大きくなってる気がする

気がするというより緑スライム、青スライムとサイズ変わらなかったのに

横に並ばせたら微妙に大きくなってた


この話をヴェルゼに聞いてみたら

赤スライムだけレベルが上がってると言ってきた

赤スライムの特殊技である炎を吐き続けたからだろうと言っていた

従者にした後に鍛えれば強くなるなんて・・・

ここからでたら猛特訓を開始しようと決めた



「・・・よし行こうか」


再び進むと初めて分かれ道になった


「これ、どっちに進めばいいの?」

(下の階にいくなら左、この階の奥は右だ)



他の人の足跡と思われるものは左に行く道に向かっている

だけどこの階のモンスターと遭遇していなくて

どのくらいの強さなのかが分かってないから、次の階にいくのを躊躇う

ちょっと右いってみようか


スタスタ歩いていたらヴェルゼが・・・いるな。と声かけてきた

目の前は行き止まりのように見える


「え?どこどこ?」キョロキョロ

(馬鹿!上だ!)



ガシッと肩を掴まれて体が浮いた、そのままどんどん上昇していく


「はなせ!このはなせ!」

ジタバタしてたらその掴んできた者に剣が当たったらしく手を放された


《ガッシャーーン!》

「がっ!・・・あああ・・」私は5mくらいの高さから落とされうずくまった、

緑スライムや赤スライムが掴んできた者に対して攻撃してる


見えたのは大きなコウモリだった

立ち上がろうにも打ちどころが悪かったのかクラクラして立ち上がれない

もしかしたらここで終わるのかと思っていたら

青スライムが全身を覆うように包んできた

傷や目眩がどんどん癒えていく、青スライムの特殊技は回復なのかもしれない


珍しい青スライムを見つけて

他のスライムと囲んで倒した時、青スライムはなにもしてこなくて

仲間になったときも、役立たずだと思っていたけど

こんな特殊技があったなんて・・・



1分くらいしたらもう全快!スライム達はまだ大コウモリと戦っている

立ち上がり剣を構える

攻撃する為に降りてきたら、そのタイミングで斬る!

だけどなかなか上空を飛んでるだけで降りてこない


降りてこないなと思っていたら上空でホバリングしたようにピタっと止まり

こちらに向かって超音波のようなものを飛ばしてきた

また目の前がグラグラしてきてヘナヘナと地面に膝をついてしまった

飛んで向かって来るのがわかってまた上から叩き落される気がして

剣を闇雲に《ブン!ブン!》振っていたらバッコーン!と思いっきり当たった



あれ?当たった!?と大コウモリのほうを見たら

待ってましたとばかりにスライム達がフルボッコにしていた

そしてすぐに大コウモリの魂を感じる

従者がトドメを刺して倒した相手も私に帰属するのか

また新たな発見をした

そして私も剣技、闇雲剣を習得した!(たぶんね)


そしてすぐに大コウモリを召喚する《ボーーン!》

また新たな発見、すぐさま大コウモリを出して失敗したと思った

スライム達が敵と認識して共食い状態になるかと思ったら

同じ従者と認識できるんだねホッとしたよ

この大コウモリ、移動手段として便利かも

馬車を使って移動するより早く目的地につけるかもしれない・・・



さて・・・これで地下一階層は完全に把握できたけど

下の階に行こうかどうか悩んでる、まだ時間はお昼前

すこーしだけ覗いてみようかな


さっきヴェルゼに言われた道を進むと緩やかな下り坂になった

地上から地下一階層に向かう下り坂よりも

広い道で、かなり進みやすい、下り坂がおわるとまたひらけた場所にでる

ここが地下2階層・・・


見るからにやばそうな足跡があるんですが

その足跡に合わせるように足を入れると倍くらいの大きさがあるのが分かる

その足跡は他の人間の足跡とは違う方向に向かってる、なんでだろう?


そもそもココに1人でしかも軽装で来るのは間違っているのは分かっているけど

こんなに頼りになる従者達がいるし、大丈夫だろうと足跡を追っていって後悔した




《グオオオオオオ!》


《バコーーン!》《バーーーーン!》

バタバタ倒されて行くスライム達


「わわわ!これはやばいよ!」

(こいつはオークファイターだな)


「赤!火吹いて!火!」《ボオオオオオ!》


《モクモク》「なんなんだぁいまのは?」

とでも言わんばかりのオークの姿があった



ノシノシ進んでくるオーク、右手には棍棒を持っている

あれ?これもしかして私、撲殺されちゃう?っと思っていたら

目の前で立ち止まり、ガサゴソと・・・


そのオークのアレ・・・アレを見ちゃったんです・・・一瞬二刀流かと思うような

(そのオークに殺意はないな)と言ってくるヴェルゼ



「うわあ・・・大きい・・あんなので・・・」なんてボーっとしていたら

(おいしっかりしろトニア!)と言われて我に返った!


危なかった、相手の空気に飲まれるとこだった、

すぐに剣を構え闇雲剣を左手の棍棒めがけてブンブン振りまわした!


《バチン!!》とオークの棍棒に当たりグオオオオ!と悲鳴をあげるオーク


(気をつけろ!殺意に変わった!)


本物の棍棒が私めがけて振りまわされて防ごうと剣を構えたが

剣ごと体に直撃して吹っ飛ぶ、血がダラダラと流れて

完全に終わったと思った時



大コウモリに肩を掴まれてオークの頭上を越える

そのまま大コウモリがいた場所まで運ばれて青スライムに治療してもらった

その日は精根尽き果てたので遺跡から出て宿屋へ向かった

もちろん大コウモリを使ってね

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