プロローグ
「遅いなぁ、なにやって んだろ?優一のやつ。」
不安気の顔をした小日向南はため息そうに、そういった。…しばらくすると優一がもどってきた。
「優一!あんた今までどこにいたんだよ!ここの近くは立ち入り禁止の場所なんだぞ!まさか‼︎」「……」
「…あんた行ったね!」
「ぅえ?いゃ?い、行ってないよぉ?」優一が酷く動揺していたのが南にもすぐわかった。
「はぁ、なにやっての、ただでさえ周りの人に迷惑されてるのにー」
「黙れ‼︎」
カラスたちがいっせいにとびかった。
「え?」
「あ、いやすまねぇ」
「なに?いまの?」
「だからなんでもねぇ」「ふーん」
しかし南は明らかにいつもの優一とは違うと感じていた。それはカラスたちにもわかった。