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それぞれの末路  作者: 途山 晋
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終章

二日後、岩尾は家に届いた朝刊を読んでいた。

見出しはこうだ。

「山奥の謎の建物が全焼‼」

そして、記事にはこう書いてある。


今まで存在が地図にも記されていないことが判明した建物。急な火災の出火原因は、依然不明。しかし、ガスボンベのような物が見つかったことから、火の不始末が原因だというのが警察の見解だ。また、死体が何体か確認されている。子供の物と思われる骨が一人分。大人と思われる物が、二体発見された。この建物は、未だに誰が何の目的で建てたのかわかっていない。警察はこれからも調べる姿勢でいるようだ。


岩尾は溜息を吐く。

死体の数がおかしい。

地下にいた者達は助かったのかもしれない。

山火事にまで発展しかけたこの事件は大きめに取り扱われた。

岩尾達が無事に署に戻った時には、既に地域の住民から通報が入っていた。

地下にいる者達は、このまま発見されないかもしれない。

あれだけの大きさの建物が、全焼したのだ。

崩れた物で、入り口は封鎖されているかもしれない。

それとも、酸素不足か何かで既に死んでいるかもしれない。

そういえば、地下では驚いたな。

まさか、森山が刃物を持っているとは。お陰で、縄を切って抜け出せたんだが。

理由を聞いて気になったが、誰だったんだろうな。あれは。

「ある人に護身用に持っといた方がいいといわれまして」

ある人。思い浮かばないな。

そして、岩尾は溜息を再び吐いた。

こんな事件は二度と遭いたくないな。

そう思いながら、手に持った朝刊を閉じた。


「こんにちは」

美鈴は、窓に向けてた顔を声のした方に向ける。

「暇なんですか?」

視線の先には、森山がいた。

「いえいえ。まさか。事件が解決したので、帰りに寄っただけですよ」

森山はニコニコしながら、そう言った。

「流石、優秀な人は違いますね」

「いやいや、普通ですよ」

美鈴は、なんとなくデジャヴを感じながら返した。

「皮肉ですか?」

「え?いや、皮肉なんて言いましたか?」

やっぱり、デジャヴを感じる。

美鈴はそう思い、会話を打ち切った。

「宮田さんは残念でしたね」

森山がそう言った。

「ええ、まあ」

美鈴は、何が起きていたのか全然知らなかったので、話を聞いた時は驚いた。私が殺し屋に狙われたことから得た教訓。護身用にナイフを持てというのも役立ったようだ。

仲間外れになったことで、少し苛立ちもあったが、そのナイフが大分重要だったらしく、役には立てたようだから良かった。

沈黙が流れる。

それを破るのは、やはり森山だ。

「彼は、良かったんですかね?」

森山も、美鈴も、宮田がどうしたのかは知らない。

しかし、消えたタイミングなどを考え、あの研究所でなにかをしたのだとは考えた。

「良かったんじゃないですか?」

何がかはわからない。しかし、彼が満足することが出来たのだろうという希望的観測を持っていた。いや、持ちたかった。

自分達が関係した宮田が救われることによって、自分達も救われる。そう感じていた。

だからこそ、宮田には救われていて欲しかった。

また沈黙が流れる。

森山がよし、と呟いて言った。

「退院したらデートしましょう」

「はっ?」

美鈴は、また変なことを言い出したと思った。

そして彼女は「冗談です」か「真面目です」のどちらが来るのか身構えながら尋ねた。

「冗談ですよね?」

しかし、帰ってきた答えはどちらでも無かった。

森山はニコニコしながら返した。

「どっちでしょう?」

ここまで読んでいただきありがとうございました。

とても下手な拙い文で、読むのに苦労したと思います。

この小説は本当は推理小説にしたかったのですが、三つの視点で書いたのでそうはなりませんでした。

その代わりに、伏線をたくさん張って少しは推理小説に近づけようとはしましたが。

とにもかくにも、二度目ですが、ここまで読んでいただきありがとうございました。

これからもいろんなジャンルで書いてみたいと思っているので、時間があれば読んでいただければ幸いに思います。

更新は不定期になりますが。

それでは、また会えることを願います。

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