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それぞれの末路  作者: 途山 晋
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苦悩

宮田は、自宅に籠っていた。それは、いつものことで、最低限の食事の為の物を買いに行くか、実験の材料を探しにいくぐらいしか外に出ることがなかった。

そして、いつもなら実験をしてるのだが、今はどうやって依頼を達成しようか悩んでいた。

彼は手紙には難しい話と書いたが、実際不可能な話だと感じていた。

小さい頃には漫画の願い事を将来自分の手でやってみたいとも思っていた。

しかし、中学に入る頃には無理だとわかった。丁度、サンタが実在しないことに気づいた時と被っている。

そして、不老の薬を作るとしたらしたらタイムマシンを作ることの次に難しいだろうなと変なことを思い諦めた。

だから、彼にとって今回の話は好きに実験出来るのは嬉しかったが、どうするかが大変だった。

不老の薬なんて、漫画か御伽噺でしか聞いたことがない。

薬では無く、皮膚になんらかの処置を施して成長を止めることは出来ないかとも考えた。

しかし、その方法は見つからなかった。

そして、彼は不老を作ることは諦めそれに近い物を作ろうと考えた。

近い物を作るとしたらどうすればいいのか。

自分の研究していたのは遺伝子なのだから、それを生かしてなんとか出来ないかと考えた。

そして、彼は苦い思い出ともなった学界追放の時の論文を思い出した。

確かあれは遺伝子組換えで複製を作る時に出来る処置だった。

遺伝子組換えについて研究するのは、相応しくないとされ追放されたのは悔しかった。

しかしその中に、年齢を変えることか年齢の進行を食い止める話があったはず。

彼は急いでその論文を探した。

まだ捨ててないことを望んで、家中を探し回った。最近整理してない物だからあちこちに、最近書いたレポートや実験結果が落ちている。

そして、自分の部屋の机の引き出しの中にそれを見つけた。

意外と重い。それだけ頑張ったんだよなと思いながら一枚ずつ読んでいくと、6枚目に見つけた。


動物の遺伝子組換えの際に、ある処置をするとその複製の年齢を食い止めることが出来ることがわかった。また、若返らせることも出来ると、ある国の実験結果があった。ここから、人間の道徳も疑うが遺伝子組換えには未知の可能性が伺える。


と書いてあった。彼はこれを読んで、記憶に間違いは無かったということを確認し、遺伝子組換えをすることに対しては、批判していたのに追放されたのかと思った。

道徳心は大事だというのは、ちゃんとわかっていたのだ。ただ、可能性について述べただけであって。

しかし、今更言い訳をしても遅い。もう過去の話だ。

そして、自分はそれを破ろうとしている。最低な人間だなと彼は心の中で、嘲笑した。

しかし、計画は纏まった。

複製を作り、処置をして不老にすればいいのだ。

思考回路も変わらないから不老になったのと変わらないだろう。

もし、苦情があれば人間意識の知識がある知り合いに他人の意識を乗っとれる物を開発して貰えばいい。

その知り合いは、そういう発明が得意である国の軍に協力しているが。

あとは、実験体か。これは、しょうがない。

犯罪に近いが、人で実験した方が確実だ。

子供を使うか。依頼主に頼むとしよう。

こうして彼は、これからの行く先を決めた。

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