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それぞれの末路  作者: 途山 晋
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電話

犯人は絶対に宮田だ。

美鈴はそう確信して、殺人事件の犯人の捜索をした。

車で、あそこまで当てはまるような人はそうそういないだろう。

そう考え、職業が今は殆ど無職だということは動機になる。

しかし、どうしてこの事件に圧力がかかったのかがわからない。

無職の人間に、国の者と関係を持つことは不可能だと思う。

職業がある人でもそうそう持つことは無い。

もしかしたら、宮田と圧力をかけた者は無関係なのかもしれない。

いや、もしかしたら無職を利用して誘拐させたのかもしれない。

そうすると、拓海君に何らかの価値があることになる。

それが思い浮かばないので、美鈴は困っていた。

とりあえず、今の捜索をしっかりしようと思い、捜索を続けた。

暫くして、上司から電話で連絡が入った。

「捜索お疲れさん。他のやつらが見つけたからもういいぞ。お前は署に戻らないでそのまま帰っていいらしい」

そして、美鈴が反応する前に相手が電話をきった。恐らく、あっちは忙しいのだろうと考え、美鈴は帰路へ向かっていった。


宮田は研究所に帰ると、早速電話をかけた。

助手がどうしたのか聞いてきたが、「後で教える」と言った。

電話は、勿論受付がいつも通り受けて、依頼主に繋がる。

毎回、やっぱり社長なんだよなと思ったりする。

「次はどうした?」

少しイライラしてるのかもしれないなと宮田は思った。

「はい。実はまだ私が起こした、誘拐事件と呼ばれる物を捜査してる刑事がいるようです。恐らく一人ですが」

「完全に打ち切ったはずなんだがな。そいつが誰かはわかるか?」

「はい。すみません」と何故か謝り、「片桐 美鈴という女性です」

「そうか。わかった。さらに圧力をかけておこう。まだ捜査するようなら最悪消す」

「消す?殺すということですか…?」

「ああ、止むを得ない。君の為だ。それと実験体は揃った。明日には届く」

そして、電話はきれた。

宮田は、自分のせいで人が死ぬのかと考えた。いや、その人がまだ捜査を続けなければそういうことにはならない。

それに私の為と言うが、実際は自分の為ではないのか。このことが公になれば、彼の地位も危うくなる。

実際、そういうことが起きても国を通して圧力をかけるのかもしれないが。

そう考えていたが、声をかけられた。

「結局何があったんですか?」

振り返れば助手の顔があった。

「ああ、実はまだ私のことを調べてる刑事がいるみたいなんだ」

「そうでしたか」

「それで、もし捜査をやめなければ依頼主は殺すつもりなそうだが」

「なるほど。それはしょうがないのでは?依頼主にとっては大事な実験。私たちにとってもこれは大事な機会ですし」

宮田は、まさか彼がそんなことを言うとは思わなかった。

宮田は少し考えた。

「そうか。もしかしたらそうかもな」宮田はそれだけ言って、自分の部屋へと向かっていった。

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