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それぞれの末路  作者: 途山 晋
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突然

美鈴は宮田の家に着き、インターフォンを押そうとした。

しかし、それをすることは無かった。

戸が開いたのだ。

美鈴は驚いたが、相手も驚いていた。

「すみません。家間違ってませんか?」その男は冷静さを取り戻し、そう美鈴に尋ねた。

「いいえ。間違ってません。貴方は宮田 悠斗さんですか?」美鈴は返した。

「え、はい。そうですが、貴方は誰ですか?」

「私は片原 美鈴といいます。刑事です」

そして、漢字の説明も一応した。

「刑事さんですか。一体どんな用ですか?」

「誘拐事件は知ってますか?」

「どこのですか?」

「この市で起きた事件です」

「男の子が誘拐された事件ですね。テレビで見ました」

「そうです。その誘拐された男の子は帰って来たんですが、犯人が捕まってないんです」

「帰って来たんですね。良かったです。しかし、犯人はまだ」

「はい。それで、犯人は白い車を使ってました。貴方も白い車を使ってまますよね?」

「いや、赤い車ですが」

赤い車と聞いて美鈴は思い出した。確か、拓馬を降ろした車は赤い車だと高校生が言っていた。

「なるほど。赤ですか。男の子を公園で降ろした車も赤なんですよね」

「じゃあ、犯人は二つの車を」

「そういうことになります。そこで、私は貴方が犯人だと思っているんですが」

美鈴は直球で言った。

「私が犯人ですか。なかなか面白いことを言いますね。私はそんなことしませんよ。する意味がない」

「なるほど。それでは、少し話を聞きますがよろしいでしょうか?」

宮田はが頷いたので、美鈴は質問をした。職業や、年齢などについてだ。

彼女は一通り話を聞き、やはり犯人に違いないと思った。

「動機は、お金を手に入れる為ですね。きっとお金が無いから。しかし、身代金の要求はしなかった。それは何故ですか?」

「何故ですかって、私は犯人では無いのに答えられるわけが無いですよ」

「そうですか。それでは仕方が無いですね。今日はこれくらいで」

彼女は、これから捜索もしないといけないから諦めることにした。

「そうですか。もし、私が犯人で無かったら後悔するのは貴方ですからね」

そう言って、彼は去って行く。

そこで、美鈴は気づいたが彼は紙袋を持っている。

「その紙袋はなんですか?」と尋ねると、「本が入ってるんですよ」そう言って袋を美鈴の方に向けた。

確かに入ってるのは本だった。

美鈴は、彼がどこに行くのかはわからないがまた来れば会えるはずだと思っていた。

そして、署に戻ると殺人事件の犯人捜索が始まった。


宮田は驚いていた。

玄関の戸を開けたら、外に女性がいたからだ。見覚えが無い人だったから、家を間違えてないか尋ねたが、あっていた。

さらに驚いたことは刑事で、まだ拓馬の事件を捜査していることだった。

依頼主が捜査を止めたはずの事件を、まだ調べてる刑事がいるとは夢にも思わなかった。

しかも自分のところまで来るとは。

これだけ、驚いたにしては冷静な対応を取れた。よくやった。と彼は自分を褒めた。

この件は、また依頼主に話そう。

名前は確か、片原 美鈴。漢字まで、教えてくれたのだから親切というかなんというか。

とりあえず、依頼主には迷惑掛けるなと思いながら、彼は赤い車に乗り込んだ。

そして、彼女に会うことはもう無いだろうと考えた。

この家にはもう来ないのだから。

そして、赤い車は暗い中を走り始める。


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