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それぞれの末路  作者: 途山 晋
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親子

宮田はそのまま本を読み進めていたが、暫くして助手が動き始めた。

「どうしたんだ?」と宮田は尋ねた。

「そろそろC拓馬が起きる時間です」

宮田はそれを聞き時計を見ると確かに起きる時間だ。

「そうだな。朝食は頼んでもいいかい?」

「大丈夫です。では、いってきます」

そう言って部屋に向かっていった。

そして、急にC拓馬の様子が気になってきた。昨日見た時には、少しぐったりしていた。

親に会えないからという理由もあるだろう。

外にも出れずに、ゲームをしてるだけ。

そこで、宮田は考えた。親の代わりを作るかと。

次に、依頼主に頼むのは親になれるような人にしよう。C拓馬もなんとか誤魔化すことは出来るはずだ。拓馬は夏休みという嘘にも騙されたし、恐らくうまく行くはずだ。

そう考え、依頼主に電話した。

いつも通り、最初は受付と思われる者が出た。そして、依頼主に繋がる。

「突然の電話失礼します」

「構わない。今回はなんだ?」

「子供の実験に成功しました。細胞の老化も止まっています。そこで念のため、次に成人で実験をしたいと思います。そこで、実験体の準備をお願いします」

「なるほどな。どんなやつでもいいのか?」

「いいえ。C拓馬のこともあるので、出来れば親になれる人がいいです。性別は問いません」

「そうか。なら、一応父親になれる人物と母親になれそうな人物をどちらも準備しよう」

「ありがとうございます」

「いつも言ってるが儂の望みなんだから、礼を言うのはこっちだ。これからも頼む」

「はい」

そして、電話はきれた。

受話器を置くと後ろから声がした。

「うまくいきそうですね」

宮田が驚いて振り返ると、助手がいた。

「いつの間に」

「さっきですよ。あとは、実験体を待つだけですね」

「そうだな。早くC拓馬も安心させたい。よく保った方だ」

「流石。優しい」と助手は笑顔でいった。

「君に言われるのもなんかな」と宮田は照れ臭そうに言った。

「それもそうですね」と助手は言い、また本を読み始めた。

宮田はそれを見て、気分転換に一度家に行こうと思った。

ついでに本を何冊か取ってこようと思ったのだ。

あまり、目立たない夜にしようと思い、彼はテレビを見始めた。

最近見てないから、どんな感じかがわからない。とりあえず、拓馬についての報道はいつの間にか無くなっていた。

テレビ局も、止められているのかもしれない。間接的には、依頼主がやってるとしても、報道も規制出来る、国が恐ろしいと思った。

そして、夕日も沈んできた。

そこで、逆に夜に行く方が怪しく見える気がした。そんなに夜遅くに行くつもりもない。

やはり早めに行こうと思い、彼は準備を始めた。

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