続行
美鈴は署に着くと、そのまま前に高木がいた部屋に向かった。
そこには、高木がいた。
前とは違い周りに他の人はいない。
「話があります」部屋に入るなり、彼女はこう言った。
「次はなんだ?」と高木は、やれやれといった感じに尋ねた。
「今回の事件についてです」
「止められたのに、まだ捜査してたのか?」
「いいえ、報告書は出してないから捜査はしてないです」と屁理屈のような事を彼女は言った。
「つまり、調べたんだろ。まぁ、気づかれて無ければ大丈夫だとは思うが」
「おそらく気づかれては無いと思います。それで、いろいろ意見を聞きたいのですが」
「わかった。とりあえず話してみろ」
そして、美鈴は前に意見を聞いてその後のことを話した。
「そりゃ、変な話だな。誘拐しときながら、髪だけ取って返したのか。何がしたかったんだ?」
「それを先輩に聞いてるんです。先輩なら、髪目的と比喩で、拓馬君を助けた方。どっちだと思いますか?」
「勿論、比喩の方だろ。髪を取る為に誘拐したのはあり得ないしな。もしそうだとしたら何かにその髪を使う為か」
「何か…」美鈴は考え込んだ。
「その何かが思いつかないから、当然比喩の方に決まってるだろ?消去法だよ、消去法」
「やっぱり、そうですね。いろいろありがとうございました」そう言って美鈴は部屋を出てこうとした。
しかし、「ちょっと待て。まだ調べる気か?」と高木が止めた。
見ましたは、「いいえ。機会があれば調べます。気になりますが、まだ刑事を辞める気は無いので」
「そうか」と言って高木は安心した。
「それでは」美鈴は部屋を出た。
さっきの言葉は本心だ。刑事を辞めたく無いから捜査はしない。もし、するならまた事件が起きた時か何かヒントを掴んだ時だ。
新しいヒント。開ける筈なのに、開いてないところは無いか。
そこで、ふと思い出した。ナンバーは止められたが、そろそろ忘れてるのでは無いだろうか。
別の人に頼めば、調べて貰えるのでは?そう思い、彼女は走り始めた。
走れば、あっという間に目的の場所についた。そこで、前とは違う人に頼むと普通に受けてくれた。
持ち主がわかれば、それが犯人かも調べやすい。写真を撮って拓馬君に見せればいいのだ。
今は、前ほど時間は掛からないらしい。
彼女は、結果が出るのを待つ為に時間を潰そうとしたが、何も思い当たらない。
仕方なく、近くをうろうろして待つ事にした。
宮田は、起きても眠気が取れなかった。時間を見るとまだ午前の四時。
いつもより、早く寝たからだろうか。
しかし、彼は二度寝するのも勿体無い気がして起きることにした。
今日することは、ホームレスを探して見つからなければ依頼主に頼むだけか。
あまり、期待は持てないが外に出て探すことにしよう。
そう思い、赤い軽自動車に乗り込む。
研究所から出た赤い車は、昨日は夜を、今日は朝を走って行く。




