11話:再会
「フウカぁーーーっ!」
「ダーク様!?」
「お前…心配したんだからな?」
「ダーク様、まさかずっとここで…」
「ああ、待っていたさ。我が子が迷子になった親の気持ちが分かった気がするぞ。」
「必ず、帰るって言ったんですから、信じてくれてもよかったんですよ…。」
「…それより、お前、喋りが流暢になっていないか?」
「え、あ、本当ですね。」
「どんどん成長するな、お前は。この調子で、俺を超える程ビッグになってくれよ?」
「…善処します。」
ふと、目の端にカプセルが映る。もうそよ風に流される事も、空気圧で霧散する事も無いが…
「何してるんだ?」
「コレ、貰ってもいいですか?」
「いい、と思うが…何をするつもりだ?」
「中に入る、以外の使い道がありますか?」
「…?」
暫くカプセル内に居て分かった事だが、霧状態でもこの中に居れば霧散する心配は全く無い。気体状の生命体の住処としてはとても適切だ。
「コレ、家にします。」
「!?…お前の分の部屋は用意してやるが…」
「じゃあ、部屋の中にコレを置きます。」
「そんなにそれが気に入ったのか?」
「ほぼ気体の私には、気を緩めても霧散しない、狭い場所が心地いいんです…。」
「ほう…成程。今後の参考にさせてもらう。」
「じゃあ、これは貰っていきますね。」
さて、これを………
「私の部屋、何処ですか?」
「地下3階の突き当たりに部屋がある。そこを使うといい。」
「分かりました。」
地下3階の突き当たりの部屋は、重厚な鉄扉で封鎖されていた。
「これ、どうやって開けるんですか?」
「生体認証だ。お前が近付けば勝手に扉が開く。」
「近付けば…うわっ」
手が扉に触れるか触れないかの所で、扉が開き始めた。
「凄い…。」
自動ドアのようなものが、こちらの世界にもあったとは。
「俺と部下たちの持つ技術を使って、作ったんだ。この部屋の中は完全に安全なはずだ。」
「そんな部屋を私に?良いのですか?」
「構わん。次期総帥になり得る者を守るにはこのくらいでないとな。」
「ありがとうございます、では私は暫くここで休憩を…」
と、ここでグラムからの伝言を思い出した。
「っと、そういえば。ダーク様に伝言です。『たまには、近況報告を兼ねて顔を見せに来い。グラムより』だそうです。」
「何!?フウカ、お前、グラムさんに会って来たのか!」
「はい、そうですが…。」
「あの方はな…俺がまだ幼かった俺に、山頂からの景色を見せてくれた、いわば恩師なんだ。あの方のお陰で今の俺があると言っても過言ではない。そうか…まだ、決戦の日まであと1日空きがある。最後かもしれないが、顔を見せに行って来よう。」
そう言って、彼は階段を駆け上っていった。
…一人の時間は久しぶりだ。いやこの世界に来てからは、ほぼ初めてと言っても過言ではない。
私は、この機会に、情報を整理することにした。
「ふぅ…。」
勿論、カプセルの中で。
第十一話です。
一旦話が一区切りつきました。
次回から新章です。




