10話:帰還
「おーい。お前ら、集まれ。フウカ君が家に帰るってよ。」
「そうなのか?英雄が…」
「マジかよ、また来てくれよ?」
「大丈夫です、またいずれ来ますよ。スーさんが分身体をくれましたし…」
「あっ、お前、抜け駆けかよ!」
「違うって、またいつでも来れるように配慮しただけだ。そもそも、これはお前にもあげただろう?」
「はは、ここはいつもこんな賑やかなんですか?」
「そうだぞ、俺達は元気がモットーだからな!」
「別れも笑顔だ!」
「…また来てくれよ。最近は人間達も不穏な動きを見せているから、注意しろよ。」
「じゃあな、英雄!」
「はい、それでは、皆さん、さようなら!」
【SKILL▼】【飛行 Lv.2/3(ポイント強化不可)】
飛行は元からあったスキルだが、Lvが1から2に上昇していた。これなら…
行けっ、【飛行】!
今度は、舞い上がる事なく、地上から3メートル程の位置を維持し続けられた。
行ける。
私は、最初に降り立った滝の方向を目指した。
「待て、フウカ殿。」
「ひゃっ!?」
急に話し掛けられ、驚いて間抜けな声が出てしまった。右を見ると、グラムが居た。声の主だ。
「驚かせてしまったか、すまない。だが、どうしても礼が言いたかったのだ。我の部下…仲間と、そして、森を守ってくれたこと、本当に感謝する。」
「はい、どういたしまして!」
「其方は…闇の魔王とどういった関係か、訊いてもいいだろうか?」
「え?うーん…私にとって、ダーク様は、創造主…親のような者ですか、ね。」
「創造主…あやつ、未だにあの研究を続けておるのか。熱心な奴だ。それでは、奴にこう伝えてくれ。『たまには、近況報告を兼ねて顔を見せに来い。グラムより』と。」
「…?はい、了解しました。」
「それでは、達者でな。英雄よ。」
そう言うと、彼は右に180°旋回し、去っていった。
彼とダークがどんな関係なのか聞きそびれたが、ダーク本人に訊けば分かる事だろう。
風が心地よい。竜巻でも吹かない限りはもう吹き飛ばされる事は無いだろう。
そして、滝の下へ辿り着いた。
「さようなら、またの日まで…」
そう呟き、私は、崖に沿って急上昇。暫く昇ると、森の全体が見渡せた。行きの時は風に揉まれ、この景色をじっくり見る事は出来なかったが、改めて見ると壮観だ。
滝の上まで来た。樹の無い、ゴツゴツとした岩場が続く。そして、山頂が見えてきた…
「ん…?」
第十話です。
今気づいたけどこの話、1000字にも満たないですね。




