婚約破棄宣言されたけど何したかわかりません!
「君とは婚約破棄をさせてもらう!!」
その宣言を耳にした瞬間私は気付いた。大好きな悪役令嬢モノに転生できたこと、そして憧れの悪役令嬢になれたこと。嬉しい嬉しい。でもひとつ困った事がある。
何をしたんか全然わからん!!!!!!
転生した私自身の名前もわからんが!?
こう言うのって普通転生前の記憶がわかるんじやないの??なにもわからないんだが!!?
「まさか君があんな事をするなんて…」
どんなこと!?ちゃんと言えよ!!
「言葉にするのも恐ろしい…!」
そんなことしたんか!?
え?本当にやばい系の悪役令嬢になったん?
やばいエンド迎える感じ?
いやいやいや、
「わ、わたくしはなにもしておりません!わたしくしがなにをしたとおっしゃいますの!?」
よし、これでいける。緊張した。この喋り方で合ってるかな?私。なんもわからん。
「なに…?それは君が1番わかってる事だろう!」
わからーーーーーん!!!
分からんから聞いてるんだよ!!言えや!!
こんの…!めっちゃかっこいいな!?
正統派王子様すぎる…!!金髪に青色の瞳なんて完璧すぎるだろ!!
「そうですわ…!まさかあのような事をされるなんて…私本当に悲しかったんです!」
ヒロイン!!!!!もっとくわしく!!!!
それにしてもさすがヒロイン、めっちゃ可愛い天使みたい。栗色のふわふわヘアーめっちゃかわいい。おめめもくりくりでかわいい。
「あんな…あんな…!私の口からはとても言えない様な事をされてしまうなんて…本当に悲しいですっ」
言えよー!!!
何のための口だよ!!!喋るためだろ!!!
え?そんなに言えない様な事したのわたし??
記憶ないんだが???
「あの様な事をする君は王室にふさわしくない…婚約破棄破棄させてもらう」
どの様な事だよ。
王室にふさわしくないどの様な事だよ。
「し、失礼ながら…もっと具体的に言ってくださらないと、わたくしも納得できませんわ…!」
よし、言ったったぞ。はよ言え。
「なに…?まあ、確かにそうだな」
やった!!!!きたー!!!!!!!
「君とはまず婚約解消の儀式を行うため、この後すぐに両家との話し合いの席を設ける予定だ」
そっちじゃねーよ!!!!!
意外とちゃんとしてんな!!!!!
「待つんだ!!!」
知らん奴増えた。誰だよ。
「兄上…!なんでしょうか…?」
王子の兄か。なるほど。めっちゃ似てる。
髪の毛兄のが短いんだなあ〜
めっちゃかっこいい〜!!!!!!!!
え、まって、こう言う展開の助けてくれる感じの人って…運命の相手じゃない…!?
しっかりしてそうだしこの状況をどうにかしてくれるはず!!!
「お前は勝手に話を進めすぎだ。婚約者殿を置いてきぼりにしている。」
いいぞ!!
いいぞお兄様!!!
「婚約者殿のご両親の予定も考えるんだ!!」
違うな!!?!??!?
だめだ、コイツもだめだ役に立たん!!!
「そ、それは確かに…相手の予定も考慮すべき事であった。申し訳ない…」
しゅん、じゃないのよ王子。
てか何で全員私の名前呼ばんの。私の名前何?え?嫌すぎて呼びたくもないとかそう言う感じ?
わたしがわたしの情報を得る事が全くできんのだが。名前も容姿もわからん…髪の毛は黒っぽいのが見えたから黒だろうけど。ドレスも真っ赤な…最高に悪役令嬢って感じですごくいい。
それ以外は全部ダメ。
「改めて、話し合いの場は後日作ろう。」
いや、それはどうでもいいんですよ。
そこじゃないんですよ。
「あの…わたくしは、どうなりますか…?」
過去はもう諦めた。未来の話をしよう。
私はどうなる?
打ち首されたりする処刑エンド??
それとも追放エンド??
嫌すぎる…何にもしてないし何にも覚えてないのに…!!
「君は…可哀想だが、謹慎処分だ。」
謹慎か…。
えっ?謹慎????
え?謹慎ってあの謹慎????
自宅待機みたいなそういう????
え???
「明後日からの学校は暫く行けない。自室で自習をしてもらう事になるだろう。」
暫くしたら行けるって事!?
口に出すのも恐ろしいって言われてた罪なのに!?
それだけ??あ、自習ね…。は?どゆこと?
そんな優しい処分なの?
でも婚約破棄なの??
「学習する機会を奪われるなんて、大変お可哀想ですが…してしまった事をきちんと反省してくださいませ!」
ヒロインが涙浮かべながら言ってる内容が、いい子すぎてどんどん混乱してくる。
あ、もしかして。
子供向け…?????
私子供向けの悪役令嬢になってる!?
いや、子供向けの悪役令嬢ってなに!?
「良いかい?ぶつかったら、きちんと謝らないといけないんだよ。」
こ、子供向けだーーーーーー!!!!!
兄上凄い真面目な顔で諭してくる!!!!!
教育番組か!!!!!!
教育番組より年齢層低いんですけど!!!
こわいこわい!!!
何この世界こわい!!!帰りたい!!!
「ご、ごめんなさい〜!!!!!!」
その後、私が恐怖で泣きながら謝った事により婚約破棄も謹慎処分もなくなった。少しだけ兄上殿にお説教をされて、王子弟とヒロインちゃんと握手をして仲直りをすることになりましたとさ。
めでたし、めでたし。
いや、なんもめでたくねーよ!!!!
この年齢でこの世界観はキツすぎる!!!
帰りたい…帰りたいよ…私の世界へ帰りたいよ。
何で私ここに来ちゃったの。こわいよ。
そもそも私って何でここに来たんだっけ。あれれ?わかんない。どうして転生なんかしたんだっけ。
元の世界で死んじゃったんだったっけ?
だから転生したんだっけ?あれ?
私って、誰だっけ。
私は、わたしは、わたくしは…わた、わたし…わたしは、わたし、は、わた、わ、わわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわわたし、わたし、ごめ、ごめん、ごめんなさ、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
ゴメンナサイ、ガ、
イエルヨウニ、ナッテ、
エライネ
メガ、サメタラ、
チャント、
アヤマロウネ
ゲンジツ、
デハ、
ダレモ、
ユルシテクレナイケドネ
サア、
ソロソロ、
メザめる時間だ
おはよう、
君の帰りたかった本当の世界だよ
おかえりなさい




