事故は突然
保育園の朝は、いつも賑やかだった。子どもたちの笑い声、元気に走り回る音、そして保育士たちの優しい声が響き渡る。和良部真守もその一部として、穏やかな日々を過ごしていた。
和良部真守今日は園外活動の日。真守は、1歳児クラスの子どもたちを手押し車に乗せ、近くの公園へ向かうために引率和良部真守を任されていた。小さな手が車の縁を握りしめ、無邪気な顔が真守に向かって笑いかける。
「さぁみんな、もうすぐ公園だよ」
真守は子どもたちに微笑みかけながら、道路の横断歩道の前で一度足を止めた。信号が青に変わり、慎重に歩き出そうとしたその時、遠くから不穏なエンジン音が聞こえた。振り向くと、制御を失った車が猛スピードでこちらに迫ってくるのが見えた。
「危ない…!」
真守の脳内で、瞬時に計算が働いた。車の速度と距離、そして子どもたちの安全を守るために必要な行動。彼は反射的に手押し車を押し戻し、子どもたちを横断歩道の外へと避難させようとした。
「守らなきゃ…絶対に!」
だが、車の速度はあまりにも速かった。彼の身体が車体に触れる直前、強烈な衝撃と共に視界が真っ白になった。
次に目を覚ました時、真守は見知らぬ森の中に倒れていた。周囲には、見たこともない植物が生い茂り、空には異様に大きな月が浮かんでいた。確かに自分は命を落としたはずだ。だが、ここは一体…?
初めての投稿ドキドキです。
暖かい目で見守ってください