表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/44

31話 モフモフ。モフモフモフ。


「むむっ、このえび天なるものが非常に美味いな。特にこの甘いたれがえび天の美味しさを引き出しておる」


 言動は大人っぽいけど、仕草が完全に子供だなー。両手を頬に当てる仕草って子供以外にする?する人もいるんだろうけど、世間一般的にはしないかな。あ、これ地球基準ね。この世界はまた違うかもしれないけど。


「なんじゃ、さっきからじろじろと見おって。なんか変なところでもあったか?」


「いやーまんま子供だなって」


 本当は私の100倍以上生きてるんだけどね。


「む、妾は子供なんかではない。お主らよりもかなり生きているじゃぞ。それを子供呼ばわりとは」


「でも、頬に甘だれ付いてるよ」


 クルハはあんなにお上品に食べてるよ。おっと、子供を育てる時は比較しちゃいけないんだった。子供が傷ついちゃうからね。危ない危ない。


「こ、これは、そのなんだ?そ、そうじゃ。ファッションというやつじゃ。お主も言っておったやつじゃ」


「へぇぇ」


 ファッションに意味を知らなさそう。よし、あとで思いっきり着せ替え人形にしよっと。ゴスロリを着せてもいいしなぁ。着ぐるみでもいいかも。


「……なんか、また子供扱いされたような気がするのじゃ」


「気のせいじゃないですか?まあ、子供っぽいのは認めますが……」


 クルハも子供っぽいって思ってたんだ。分かる。


「認めるんじゃなーい!」


 はぁー可愛い。クルハとはまた違った可愛いさがあるね。


「ぷふっ」


 ク、クルハが笑った。クルハが笑うこと自体少ないから写真に収めて保存しときたい。あー眼福眼福。


「笑うなー!」


 いつまでもあの尊い光景を眺めていたいけどやっぱ天ぷら食べないと。食べながらでも尊い光景を見ることはできるしね。とりあえず舞茸。塩をかけていただきます。

 うん。美味しいね。舞茸ってあんまぱっとしないイメージだったけど意外と美味しいじゃん。まあ私はえび天の方が好きだけど。えび天といえば天むすだよね。えび天、いくつかアイテムboxいれとこうかな。えび天結構好評だったぽいし。


「ところで、お主のことは何と呼べばいいのじゃ?クルハはもうクルハって呼ぶって決めたしの」


「特に何でもいいよ。好きな呼び方で呼んで」


「分かったのじゃ」


 そろそろ、夜なのかな?なんか段々と暗くなってる気がするんだけど。ていうかここってモンスターって湧くのかな?


「レイちゃん、ここってなんかモンスター湧いたりする?」


「沸かないな。おかげで余計に退屈じゃったぞ」


 沸かないなら良かった。沸いたらかなりだるいことになってたからね。

 とりあえずテントを設営してっと。次にランタンと布団を設置して、あとはテーブルを置いてと。これで寝る準備は完了かな。


「何じゃそれは?」


「あーこれは中に入ってみれば分かるよ」


「な、なんじゃこれは……まるで家みたいじゃぞ」


「テントって言うんだけど、まあ簡単に言えば持ち運べる家かな」


 実際にはアイテムboxに家を入れれば簡単に持ち運べちゃうんだけどね。それは言わないお約束かな。


「あ、ちょっと待って。靴は脱いでから入ってね。じゃないと布団が汚れちゃうからさ」


「分かったのじゃ」


 私も先布団に入っちゃお。布団入ってると落ち着くし。あったかいし。


「おおっ。これは凄いのじゃ。かなりフカフカしているぞ」


 ふかふか?モフモフ?あ、そうだ。レイちゃんのドラゴン姿でモフることを忘れていた。すっかり忘れてた。


「レイちゃん。ドラゴンの姿になれる?」


「もちろんじゃ」


 やっぱ、綺麗だよなあ。羽毛が白色ですごく神々しく見える(気がする)し。


「ちょっとこっち来れる?」


「別に構わんが」


 モフモフ。モフモフモフモフ。ナデナデ。ナデナデナデナデ。

 やっば、気持ち良すぎる。レイちゃんはレイちゃんで気持ちよさそうな顔をしてるし。ん?クルハが耳をぴょこぴょこしてる。これはまさか、撫でて欲しいという合図なのでは!?


「クルハもこっち来る?」


 無言で近づいて頭を近づけてきた。これはもう撫でろって言ってるようなもんでしょ。というわけでモフモフ。尻尾も触っちゃう。ちょっとびっくりさせちゃったぽかったけど、すぐに慣れちゃった。しかし、何この天国。モフモフを1度に2回も楽しめるなんて。これは罰が当たるレベル。はあー幸せ。


「そろそろ寝よっか」


 だいぶ眠たくなってきちゃったし。


「そうですか……明日もお願いしますね?」


 もちろん。クルハのモフモフをするためだったら命もかけるよ。


「な、もう終わりなのか?結構気持ちよかったのだがなぁ。まあ仕方ない。明日もやってもらうことにしよう」


 レイちゃんからも、かなり高評価だったぽい。これからもモフモフしていきますよっと。


「じゃ、おやすみー」


「おやすみなさい」


「おやすみ?なのじゃ」


 明日から地上への脱出を目指して頑張りますか。果たしてどんな場所なのやら。私の予想としては洞窟かな。まあ、根拠としては、今まで一回も洞窟の階層?がきていないことかな。逆にこれ以外根拠はないけどさ。


お読みいただきありがとうございます。よかったら評価、ブクマもしてってくださいね。投稿をサボらなくなりますよ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ