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12話 ハルト公国へ




 今は街を出てすぐの場所にいます。色々疲れたよ。まず、宿の解約でしょ?次に旅の用品とかでしょ?もう色々あったんだよなぁ。思い出しただけでため息が出ちゃうよ。まぁこんなところで立ち止まっていても何にも始まらないし、さっさと進みますか。今日の目標は『キャンプ村』だ。キャンプ村はどうやら、魔物避けの結界が貼られているエリアのことで、街道の至る所に等間隔であるらしい。村という字はついてるけど実際は関係なかったりする。聞いた話だと、キャンプ村まで徒歩5時間だとか。さらに、そこから途中途中で休憩したりするとなると、7時間くらい掛かるとか。さらに、魔物とかに遭遇すると、最悪8時間も掛かるとか。流石に8時間は勘弁して欲しいなあ。





 全然景色変わらない。もう2時間くらい歩いたと思うんだけど。はぁ、時計は朝の9時を指してるよ。朝ごはんはもう食べたからお腹はすいてないんだけど、暇。正直言って何にもすることがない。とりあえずお菓子でも食べながら進みますか。暇だし。じゃーん。ポテトチップス。ふふふ、私が好きな味の『しあわせばたぁ』だ。これ本当に美味しいんだよね。やっぱポテトチップスは無性に食べたくなるね。あ、コーラが欲しい。ちゃちゃっとクルハの分も作ってと。あとはポテトチップスをシェアしながら進むだけ。これで一気に暇じゃなくなるはず。お菓子とか食べてると一気に時間が進むような気がするからね。




「あ、クルハおっきいの取りすぎぃ。私ももっとおっきいの欲しい〜」


「そ、そうですか。分かりました。」


「そんな悲しい顔しないでよ。別に無くなるわけじゃないんだし。」


 一気に顔が明るくなるじゃん。さっきまで涙目になってたのに。やっぱ食べ物は偉大だなぁ。うんうん。



 そんなこんなでお昼になりました。お昼ご飯はここで作ろうと思います。とは言っても、ホットタルタルサンドだけどね。



 ホットサンドメーカーで作るので、マッチで焚き火を焚く。次はご飯の準備だね。まず、食パンの上にハムを乗せてと。次に作り置きしておいたタルタルソースをかけて。そしてあらかじめ作って置いた直火式ホットサンドメーカーにバターを塗って最後にタルタルサンドを中に挟んだら、焚き火の中に突っ込む。途中で焼き色を確認して、焼き色が付いてたらおっけー。もちろん、クルハの分も作るためにホットサンドメーカーは2つ作ってあるよ。あとは、クルハがいるテント持って行ってと。


「完成!超美味しいホットタルタルサンド!」


「うわぁ、これは美味しそうですね。早速いただいてもいいでしょうか?」


「もちろん。ささ、いっただっきまーす。」



 美味しいいいい。ザックザクのパンにタルタルソースの味がすごくマッチしてて本当に美味しい。今度他のも作ってみてもいいかも。


「これすっごく美味しいです。ザクザクのパンですし、何よりこの不思議なソースがすごく美味しいです。」


あ、クルハのほっぺたにタルタルソースついてる。はむっ。美味しい。えへへ、クルハの初(知らないけど)げっとー。


「ひゃあ!?えっと、その、はしたないですよ。ご主人様。」


「いやあ、クルハが可愛いすぎたものでつい…」


ふわあああ、可愛いいいいいい。少し顔を赤らめてるのもいいね。今度もやろっかな。


「そ、そんなことないですよ。私なんてそんなに可愛くないですし…」


 絶対ない。100億%ない。そうと言いきれちゃうね。


「いや、クルハの方が可愛いよ〜」


「いやいや、ご主人様の方が可愛いですし綺麗ですし…」


「いやいやいや、クルハの方が…」


「いやいやいやいや…」


「いやいやいやいやいや…」





「ま、まぁとにかく先を急ごうか。もう、2時だし。」


 あ、気づいたら1時間以上経ってた。なんか話してると異様に時間の流れが速く感じるのは私だけかな?とにかく速くキャンプ村に行かないと暗くなっちゃうよ。





 ふぅ、なんとか着いた。少し早歩きで行ったらなんとか3時間ちょいでついたよ。いやあ、なんとか日が沈む前について良かったよ。やっぱ、結界張ってあるだけあって、そこそこ人がいる。数えて見ると約20人くらいかな?まぁ、とりあえず、テント貼りますか。昼に使った小さめのテントと違って、結構大きめのやつ。私で表すと、私が寝転がって5人くらいが入るくらいかな。



 キャンプを何回かやっているだけあって、15分くらいでテントを立てることができた。失敗しなくてよかった。さて、夜ご飯の準備をしようかな。

お読みいただきありがとうございます。よかったら評価、ブクマもしてってくださいね。投稿をサボらなくなりますよ。

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