女学院①
「なあ、保護者」
「何だ? 幼女」
好美は友也にある提案をした。
「学校行きたい」
「はぁ!?」
言わばこの提案は、ロリコンが幼女の密集地域に一人で行きたいと言っているようなものだ。
「いやぁ、お前が私を学校にも行かせず監禁していると思われたいならいいけど」
好美がそう言うと友也は思い出したように青くなった。
二日前、好美と友也は正式な家族となった。
いや、いつの間にか家族になっていたの方が正しいだろう。
二人は握手を交わした後市役所に行き申請を出したが、何を言っているのだろうといった顔で「もう通っています」と言われた。
これも取引の効果だろう。そう好美は推考した。
つまり今日までは休日であったが明日からは監禁になってしまう。そのことに気づく友也だった。
「そうだな、学校に行かせよう」
友也は少しビクビクしながらそう言った。
「危なかったな」
そう言うと友也は感謝の言葉を好美に告げた。
「別に何でもないさ」
友也が感謝しているのは自分の身を心配してくれている、ということが分かったからだ。
「友也、準備しよう」
「そうだな」
二人は早速準備をする支度を始めた。
二人は今、ランドセルを買いに販売店に来ていた。
「ねぇお兄ちゃん、どう?」
好美は赤いランドセルをからって友也に見せた。
友也は顔赤くした、分かるだろうがこれはわざとだ。
「ああ良いよ」
うつむきながらそう言った。
このままランドセルは赤になった。
ちなみに周りの目は少し嫉妬を帯びていた。
「ねぇお兄ちゃん」
「何だい?」
「次どこ行く?」
好美は聞いた。
「文房具コーナーかな」
「そう」
二人はしっかり普通の可愛い文房具を選んだ。
好美は幼女の仕草レベルがさらにアップしていった。
ただこの青年と幼女の微笑ましい光景を嫉妬の眼差しで眺める者がいた。
その中には【それ】がいた。この後二人を襲う者である。
入学の準備が終わった二人は夕日が射し込む歩道を歩いて帰っていた。
「どうだった?」
「どうも何も」
今日友也は好美と買い物をすることで好美の可愛さを実感すると同時に周りからの嫉妬を含めた視線を浴びせ続けられたのである。
相当疲れているであろう。
好美はそんなこと知ってか知らずか残酷な質問を投げかけた。
「私って可愛かった?」
「ああ可愛いよ」
友也は少しテンション低めに答えた。
周りに誰も通らなくなった。
「気づいてる?」
「ああ」
二人は少し声を潜めて話した。
「俺が片づけるよ」
好美は友也に言った。
「大丈夫か?」
友也は心配をしたが好美は、
「大丈夫だぜ、俺をなめんな」
と軽く返した。
「じゃあ頑張れよ」
友也は好美を置き去りにして走り出した。
速さは普通の速度である。
コツ、コツ
足音が聞こえてきた。
普通なら聞こえない音だが強化された耳ならその音をとらえることができるのである。
好美は後ろに振り返った。
「」
ペドフィリアが好美に無言で襲いかかってきた。
「はぁ。お前、無言で襲うのは良いと思うが足音は完全に消した方が良いぞ」
好美は襲いかかってきたペドフィリアを軽く避ける。
ペドフィリアは方向を変えて襲いかかる。
ペドフィリアが好美に接近する直前ペドフィリアは後方に吹っ飛んだ。
好美が腹を殴ったのだ。
「触れんな」
好美はペドフィリアを拒絶した。
ペドフィリアは立ち上がる。
「かかって来い」
好美は構えた。
ペドフィリアは好美に向かって走り出した。
そして好美は手刀で攻撃をした。
その手刀はペドフィリアに当たるとその体を切断した。
ペドフィリアは死んだ、当たり前である。
ペドフィリアは自身が最初からいなかったのごとく消えた。
「相変わらず弱いな」
好美はペドフィリアを過去最短で倒した。
しかし好美は、満足する戦いをできてはいなかった。
ミニコーナー 幼護流編
幼護流とは、幼女を護りながら相手と戦うことに特化した流派である。
攻撃、速度、特に防御を重視する流派である。
他の流派とは違う点は自分を防御するなら幼女を護れ、という点だ。幼女を護り、自分自身にはしっかりと回復する手段があるロリコンにぴったりだ。
技の種類は他の武術とほぼ同じである。
手刀で切断したのは好美の力強すぎたからである。
読んで頂きありがとうございました。
評価等よろしくお願いします。