選定②
「ちょっと待て」
友也はフリーズした。
「今、誰のことを話した?」
友也は平正の肩を強く掴み問い詰めた。
「今、誰の話をしたか、と聞いている」
「幼井好児騎士王のことです」
平正はそう答えた。
「そうか」
友也はそのことを確認すると、深き思考の海に入ったようだ。
しばらくして、友也は思考の海から出たようだ。
「君達の力は何だ?」
友也は質問すると二人はシンクロした動きと口調で答えだした。
「「私達の力は『共有』です」」
見事はシンクロ率だった。
「共有?」
「「はい、私達は情報など全て共有できます」」
双子は自身の力について詳しく語る。
「「記憶は本人が覚えていないことでも正確に知ることができます」」
どうやら、その力のおかげらしい。好児のことを覚えているのは。
「そうか」
友也は二人の話を聞くと、辺りを見渡した。
辺り一帯が白く光る。
「今から話すことはくれぐれも内密にしろよ」
「「はい」」
友也が真剣な表情で話始めたのを見て、二人は真剣な表情で頷いた。
「現在この話を聞いているのお前達二人だけだ」
それを聞いて二人は困惑した。
「俺達三人以外がこの話を聞くことを異常として正常にしたからな」
友也のその言葉を聞いて二人は納得したようだ。
「で、何ですか? 話って」
勝は騎士団に入り少しは言葉使いは良くなったようだ。
「第十四代騎士王、幼井好児についてだ」
そう言うと、二人顔はより引き締まった。
「やはり覚えているのか」
「では、兵士長も」
平正が聞いてきた。
「そうだ、覚えている」
友也はそう言った。
「騎士王様はどうなっているのですか?」
「それがな」
友也は二人に好児が好美なったこと女学院に通っていることを伝えた。
「そんなことになっていたのですか」
「そんなことになってたんですね」
二人はそう言った。
「でだ、お前達に明日から女学院の警備を頼みたいんだが」
友也は二人に仕事を与えた。
「お前達なら誰よりも連絡を取り合えるだろ」
友也は二人の力を見越して仕事を託す。
「「了解しました」」
二人はそう答えた。
三人の話を聞いた者などただの一人もいなかった。
ミニコーナー 共有編
自身のこと全てを共有する。
対象は兄弟のみ。
福居兄弟は身体的特徴は別々にして生活している。
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