女学院⑤
三人は一緒に帰っていた。
「好美ちゃんってすごいね」
千恵が好美を褒めた。
まあ、それは当たり前のことなのだが。今日好美は、小テストで満点を取ったり、体育ですごい身体能力を披露したりと、色々やってのけたのだから。
「そう?」
あのあと、千恵から「敬語で話すのやめない?」と言われたので好美は素直に素のしゃべり方をしていた。
「そうだよ」
三人は他愛ない話をしながら帰った。
そして分かれ道が来たとき「また明日ね」と言って別れた。
愛は最後に「お兄さんによろしく」と言っていた。
「で?」
友也が言う。
「えっとその、女学院の生徒に好きと言われました」
好美は今、正座をしている。
「おい、たらし」
友也は好美のことをそう呼んだ。
友也の目には嫉妬の色が映っていた。
「落ち着いて話そう」
10分かけて友也を落ち着けることに成功した。
「まず話をまとめよう」
そう言って好美と友也は話をまとめ始めた。
「幼女になる前に助けた幼女が女学院の同じクラスにいたことが始まりだ」
好美は語る。
「それからその幼女、愛から話かけて来て」
好美は語る。
「好児について知らないかと聞いてきたんだ」
好美は語る。
「一応好児を兄ってことにして知ってるって答えたんだ」
好美は語る。
「ちゃんと海外にいることにしておいたんだが」
好美は語る。
「そしたらなんかがっかりさせちゃったみたいで」
好美は語る。
「聞いたら、好児のことが好きだと教えられたんだ」
好美は語る。
「取り敢えず幼女を笑顔にするためにメールならできると教えて笑顔を取り戻したんだけど」
好美は語った。
「どうしたらいいですかね、これ?」
好美は一枚の紙を取り出した。それには愛のメールアドレスが書いてあった。
「はぁ、お前な」
友也はため息をついた。
「まあ、お前なら変なことは絶対にしないだろうから大丈夫だろう」
友也は一応納得したようだ。
「ちゃんとメールはしろよ」
友也はそう言って席を立った。
「お前も早くイイ人見つけろよ」
好美は友也にそう言った。
「ああ、お前も頑張れよ」
友也もしっかり応援の言葉を贈った。
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