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83 時空幼女に妹がいたらしい

挿絵置き場に66話の1シーンとフィッテの画像を追加しました。

絵に抵抗のある方はお気を付けください。

ルーシーの部屋に転移してきた、もちろん今回も唐突にだ。

炎の洞窟と煉獄界に関係性があるかは謎だけど、あの洞窟にはモンスターの気配がなく迷宮って感じがしなかった。

迷宮ではないならなんだっていう話しになるけど、ようするにそこらへんが怪しいと俺は思う。


「ルーシーいるか?」

「おるぞ~」


ごそごそと魔道具の山からルーシーが出てきた。

今回はお昼寝をしているわけでもなかったようなので、手短に俺が考えた件を話して反応を伺ってみる。


「お主あの黒龍とも知り合いじゃったのか、顔が広い奴じゃの。煉獄界、まあ話しの内容と魔法陣の意味を考えたらまず間違いなくその通りじゃとは思うが…」


なにやら言いずらそう、というかめんどくさそうにしている。

いやルーシーはいつもめんどくさそうだが、今回のはどうでもいいというよりは言いたくないって感じのめんどくささだな。

無理して言わんでええのよ。


「別に詳しい内容は言わなくていいぞ?煉獄界であることがわかっただけでも収穫だしな。みんなが授業にいってるときにでもサクッとお出かけ気分で調査すればいい」

「別に言ってもいいがの。ただあそこには馬鹿がおるからオススメはせんぞ」


誰かが居るみたいなこといってるけどまるで煉獄界に居たことがあるみたいな言い方だな。

そもそもこの人出身どこなんだ。


「馬鹿とはいったい…」

「大馬鹿者の妹じゃよ。200年くらい会ってないがまだ生きておるはずじゃ。儂が生きてるからの。それにそう考えればあの未熟な魔法陣があったのにも納得がいく、あれは妹が空島から飛び出していったときに地上へ戻る手段として使ったんじゃな」

「妹がいたのか…」


こんなチート幼女がもう一人いるなんて考えたくないんだが…

だがルーシーの妹なら煉獄界に行ったときに覇者シリーズの場所とか知ってそうだな。

幼女の妹は幼女だと思うし、魔力が極端に高い幼女を探せばすぐみつかるだろう。


「ありがとう、だいたいの方針は定まったよ。今週中にでも煉獄界にいってみることにする」

「オススメはせんがの~、まあ行きたいなら行けばよいがな」


いくいく。


その後は宿にもどり2日間を迷宮探索、3日目を全体召集の日として過ごした。

かなりアイテムがたまったけど階段が出ない、転移系のアイテムがないとこの迷宮の攻略とか無理なんじゃないかな。

2層にいくだけで難易度が高すぎる。


ちなみに格上を相手にしてたファイスのレベルがぐんぐん上がり、今はC級上位に届くか届かないかくらいいの実力になっていた。

本人はさらにやる気になったようなのでこれからもレベルはあがり続けると思う。



そして全体召集の次の日、俺は煉獄界に転移した。

今日のぐるぐる修行はお休みだ。


「で、なんでついてきたんだ?」

「興味があるからだ」


いや、そうなんだけどさ。


…ついてきたのはファイスだ、全体での迷宮が休みだと知りつつもまた宿までやって「人数はへったが殲滅はできる、迷宮にいこうぜ」とか言ってきたのだ。

そこで俺が煉獄界に行こうとしてる事を知ってしまい今に至るというわけだ。


「基本的にはモンスターが居ないってのはルーシーから聞いたけど、魔法特化なんだからなにかと気をつけろよ、防御薄くて即死してもしらないぞ」

「当たり前だ、こんなところで死んでたまるかよ」


ならいいや。


炎の洞窟、いや、あまりにも作りが巨大なのでやっぱり地下世界か煉獄界だな。

煉獄界を適当にフラフラしていると遠くの方から魔力の反応が感じられた。

数が多く人の魔力の流れに似ているので町かなにかあるのかな?

というかなんでこんな所に人がいるのかわからない、それに魔力の反応がいちいち強すぎるのも気になる。


…さらに歩くこと2時間弱、巨大な鉄の扉の前にムキムキの門番らしき人が見えた。


「あれって門番じゃねぇか? なんでここに人がいるんだよ」

「俺が知りたいんだが。まあ敵意はないみたいだし、話だけでもしてみよう」


こっちから話しかけようと思ったけど、近づいたら向こうから話しかけてきた。


「む……、なんだ子供か。遠くから異常なプレッシャーが近づいてくるから闇竜様かと思ったぞ。お前ら親はどうした、いつから外に出ていたんだ?」


なんか現地人と勘違いされてた。

誤解させておくのもなんだし訂正しておこう。


「いや、俺たちは」

「あ? 俺らの親なんてここにいねぇよ、用があるからそこを通してくれ」

「なんだと……、くっ、悪いことを聞いたな。……さあ、早く中へはいれ」


おいバカ!

なんで誤解を受けるような言い方にするんだ、門番の人完全に勘違いしてるだろこれ。

その後、いまにも泣きそうな顔をした門番さんに見送られて町へと入っていった。

すいません門番さん。



中へ入ると茶色や黒の建物がずらりと並んでいた。

建物のほとんどが鉄を使ってできている、地上では考えられないくらいの使用量だ…ファイスなんて未知の町へ来たことに興奮しているのか挙動不審になっている。

…とりあえず何の手がかりもないしルーシーの名前を出していろいろ聞いてみよう。


そこらへんにいるおばさんに尋ねてみた。


「すみません、背の低い幼女で物凄い魔力の子ってここらへんに居ます?ルーシーって人の妹らしいんですけど」

「なっ、ルーシーだって!? あんたここでその名前を出すんじゃないよッ!キャシーに殺されちまうよっ!?」


おばさんも大声でルーシーって叫んでるんだけど。

それはともかく、聞く所によるとキャシーって人がルーシーを物凄く目の敵にしているらしい。

ルーシーがここに来たくない理由の1つだな、どう考えても妹っぽい名前だからね。


「そのキャシーって人はどこにいるんですか?」

「あんた命しらずだね、まあ名前を出さなければ問題はないし会いたければいけばいいさ。場所はあの四角い屋根の家だよ」

「ありがとうございます」


さて、妹さんに会いに行きますかね。


…歩くこと数分、キャシーの家にたどり着いた。


煉獄界にある町になります。

ですが煉獄界はカーデリオン王国級に広いので、この町がすべてではありません。

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