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82 炎の洞窟がどうも怪しい

話し合いがメインの回となります。

翌日、宿に全員集合するのを待ちながらだらだらしていた。

昨日は迷宮の奥へいくつもりだったけど階段がでなかったし、途中でアクシデントがあったからとりあえず仕切り直しだ。


あの後帰ってきてから迷宮の続きをするか炎の洞窟を見に行ってみるか話し合ったが、とりあえず迷宮でレベル上げをしてからじゃないと危ないかもしれないということで却下された。

洞窟賛成派の俺・ファイスvsフィッテ・エレン・ヴァニエの構図だ。


ファイスは未知なる刺激を求めているようだったが、やっぱりレベル上げが終わった後じゃないと危ないもんな、しかたない。


「反対ですわ、洞窟にはパっと見でモンスターがいそうにありませんでしたもの。強くなれませんわ」

「今回は完全にヴァニエと同意見だよ」

「でもいつでも行けるし帰れるみたいじゃねぇか、ちょっと見るくらいいいだろ」

「ファイスくんのいう通りだしボクはどっちでもいいけど、問題があったときの事を考えると強くなるのが優先かな~」


確かに全員の言ってる事が納得できた。

俺個人としては炎の洞窟がギラの故郷の可能性を示唆している感じがしたので、少し調べたかったがそれは今度やればいいか。


「ま、いずれ全部いくんだし焦ることはないか。今回は迷宮にしよう」

「まじかよ、あ~気になるぜっ! あの尋常じゃない強さの迷宮もいいが、俺の勘が炎の洞窟にはすげぇ何かがあるって告げてるんだよなぁ」


わかる、めちゃくちゃわかるその気持ち。

だがそのすごい何かが出た時にいまのファイスじゃ打つ手がないからな…パーティ全体の強化がやはり先か。


ということでルーシーの部屋に転移した。


「おっす、昨日ぶり。魔法陣の解析結果どうだった?」

「表現が未熟な魔法陣とはいえ専門分野じゃぞ、5分で解析してやったわい」


あいかわらずのチートっぷりだ。

絶対にいつかアベルを連れてこよう、弟は戦闘ができないけど生産面の才能においては最強だからな。


「で、その魔法陣じゃが、あれは故意に誰かが描いたもので間違いないのぉ。しかも一見ランダムのように見えて大まかな範囲が指定されておったんじゃ、あまりにも広い範囲の中のどこかにランダムで転移するからただのランダムとそこまで変わらないがの」

「なるほどな…」


おそらくあの炎の洞窟のどこかに転移するってことで間違いない、問題はその目的だな。


「炎の洞窟に転移したんだが、この件って緊急性ある?あるなら行動方針をみんなで相談するけど」

「全くない。誰が描いた魔法陣にしろこの島に訪れるのは人間や魔族だけではないからの、200年の間に描く必要のある者が描いただけにすぎん」


ないのか。

じゃ、いいか。


その後ルーシーも入れて1日迷宮を周回した。

結局まだ階段は出ていないがレベル上げとアイテム回収ができたので目的は果たせてる。

1層のアイテムはポーション・地図・魔導書・メダルで確定のようだ。


魔導書は風の魔導書が1冊出た。

内容はウィンドエンチャントだったので、フィッテが使ってアクセル・身体強化と併用すれば移動速度だけ見ればエレンのブレイブモードを回避するくらいにはなりそうだ…聖剣解放には遠く及ばないし、避けるだけで戦闘にはならないけど。


戦闘しててわかったけど、ファイスの魔槍はあくまでも杖のようだ。

槍部分は接近戦闘になったときに仕方なく使うだけらしい、槍術スキルも低いしそうかなとは思ってたけど、魔法特化が基本らしい。


ある程度パーティメンバーも増えたしいったんここで役割を相談してもいいかもしれない。

いままでは人数も少ないし相談なんか必要なかったけどね。

決めるっていってもお互いが得意な分野以外を押し付けて窮地に陥らないようにするための確認にすぎないけど。


夜にファイスを宿に引き留めて話し合いをはじめた。


「で、とりあえずルーシーは入れない方針で話したい」


ルーシーはスキル内容が不明だし、アテにしてても俺たちの成長につながらない。

それに迷宮にだけついてくる目的もわからない。


「ルーシーの戦闘パターンが分からないですし、普段はいないのでそうなりますわね」

「俺は魔法以外には期待するんじゃねぇぞ。槍部分は護身用だ」


じゃ、遠距離担当で。


その後話した内容でおおざっぱな役割が決まった。


主にスラキュー込みの俺は全ての戦闘パターンに対応、スラキューが一緒に戦えない時の仲間のガードはエレンに任せる感じだ。

回復速度は速いけど一撃が重い相手に首などの急所を突かれるとさすがにきつい。

鎧と武器でガードできるエレンのほうが急所に当たりずらいからね。


エレンはメイン遠距離が極光剣・閃しかないし、魔力の問題もあるので基本は仲間の守護が優先で、必要がないときは攻めだ。

シャイニングロードは消費が激しいし雑魚に使ってもしょうがないので、まさに切り札。


フィッテは棍術での牽制と遠距離攻撃を行ってもらうけど、エレンや俺が盾としてピンチのときのために大精霊の維持魔力は常に残してもらうことになった。


ヴァニエは完全な物理型だけどフルパワーで筋力・持久・敏捷が上昇しても耐久があがるわけじゃないので、ガードには向ていない。なのでモンスター打ち漏れの駆除と巨大ハンマーでの大火力がメインになる。

ファイスは魔力を気にしない遠距離攻撃を担当、エクストラの魔法攻撃回数のおかげで範囲攻撃がかなり得意なので成長すれば雑魚殲滅の筆頭だ。


ミーシャと合流したときにもう一度考え直すけど、とりあえず決まったのはこんな感じ。

まあこれが得意っていう意味であって必ず守らなきゃいけないルールじゃない、そういう前提での話し合いになった。


このパーティで明日も1層をグルっと回ることにした。

1層でもまだレベルは上がってきてるけど、効率も考えたら早めに2層にいきたい。



「じゃあこういう流れでとりあえずやってみようと思う」

「ええ、任されましたわっ!」

「任されたぜ」

「うんっ」

「了解さ」


話し合いは終了し解散となった。


その後俺はどうしても炎の洞窟のことが気になったので、一人でルーシーの部屋に転移した。

ギラの件を聞いてみようと思う…覇者シリーズがあるかもしれないしね。


覇者シリーズは煉獄界にあるとルクァンが語っていた件についての相談です。

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