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60 魔道幼女あらわる

地図を描くことにしました。

おおよその国と地域を簡略的に記すだけなのですが、イメージの補足ができればと思います。

白竜のルクァンにギラの事を暴露してから猛ダッシュで光の泉を目指していた。

別になんも悪いことはしてないけど逃げたくなるよね。

現在翼の人を通り過ぎて少し走ったところだ。


「フー、ここまでくれば逃げきった気分になれる」

「爆弾投下するときは、ちゃんと言わないとダメだよゼノンくん。ルクァンさんだってびっくりするよ」


うっ、その通りです。


「次からは気をつけるように!」

「……了解であります」


ぐうの音も出ません。


「まあ実際はギラのことを嫌っているような雰囲気ではなかったけどね、そんなことより光の泉までの道のりは覚えてるのかいゼノン」

「それなら大丈夫だ、光の魔力が集まっている場所がクリスタルの洞窟と光の泉くらいだったからな。まず道に迷うことは無いと思う」


「あれ? ゼノンくんって魔力を視認できたっけ、うーん。……あれ?」


最近覚えました。


「きっといつもの隠しだまですわ、もう一々驚いていられません。できたんですのね、くらいに思っとけば良いのです」

「あはは、それは確かにそうだね」

「おおぉ~」


褒めているのかそうでないのか分からない表現だなそれ。

まあできて悪いことはないし褒めているんだろう。


「いやいや、俺にも都合というものが」


あ、そんなじーっと見られても言わないからな!

そもそもどんなスキル取ったかなんて未来の俺しか知らないし。

ていうのは建前で、自分で責任が取れる範囲しか明かしてないだけなんだけどね。


前も考えたことだけど、無闇に力をちらつかせればそれ相応のトラブルが起きる。

そうなったときに俺が俺の大切な人や何かを守れる保障なんてどこにもないんだ、だから本当に重要な情報は話せない。


いつか、いつか話すさ。



「で、この自然豊かな島ってどうやって浮いてるんだろうな」

「話をそらしたよ」

「そらしましたわね」

「そうだね」

「……まあ、いつか話すよ」


うん。


その言葉に全員納得したのかは知らないが、追求してくることは無くなった。


そして1時間ちょっと歩いたところで、光る泉を目視できる距離まで近づいた。

この泉に住んでいるらしいけどどこにも人気は無いんだよな、どうすればいいんだろ。


「とりあえず叫ぶか」

「まあそれしか無いよね、もしくは近づいて少し待って見るくらいかな?」

「まあどっちもやればいいと思うから、どっちもやろう」


試せることは全部やろう作戦だ。

まずは叫ぶ。


「白竜ルクァンさんに紹介された者ですが、どなたかいらっしゃいますかー!」


………

……


「やっぱりいないね? 精霊さんに聞いても分からないから留守なのかな」


それはない気がするんだよな、気がするだけだけど。

いや、ありえるけどありえないと言うべきか。

なぜならここには魔法的な要素が泉しかなく、物理的には空島から降りることはできないからだ。


そして人気が無いということは何処かに行っているということになるが、白竜がそんな不安定な居場所を伝えるわけが無い、この情報はあのドラゴンからの報酬だからな。


……となると、泉そのものが怪しいことになる。


「よし、泉に入って見よう」

「「「えっ!?」」」


なにごともチャレンジだっ!


「論より証拠だ!とぅっ!」


……バシャァン


そして気がつけば、俺は魔道具だらけの部屋に突っ立っていた。

魔道具と魔法陣だらけである。


「……なんでや!?」


どういうことなの。


「おろ? クカカカッ! ひさしぶりの客とは珍しいの? ここに来たということはあの泉の魔法を見破ってきたか」

「ああ、あれトラップだったのか。で、そちらさんはどなたで? 幼女?」

「誰が幼女じゃい!!」

「……ゲハッ!?」


思いっきり頭をぶっ叩かれた、なんて乱暴な幼女なんだ。

見た目は紫の髪に思いっきり魔女の格好をしたコスプレ幼女なんだが。


「てか動きがまるで見えなかったぞ!? 早すぎだろ!」

「カッカッカ! そりゃあそうじゃ。時空魔法を使ったからの」


……はて?

時空魔法とはいったい。


「もしかして、それであの泉とこの部屋の空間をつないでいるとかか?ワームホールとかいう奴か」

「……ムッ? なぜこの魔法の事を知っている。これは儂が600年かけて開発した古代魔法じゃぞ。なぜ小童が理解しておるんじゃ」


地球人だからだ。

とは言わないが、知ってるから知ってる。


「まあ俺も知識に関しては結構造詣が深くてね。それよりも泉の上で俺の仲間が待機しているんだが、戻る方法ってどうやるんだ?」

「簡単じゃ、そこの魔方陣の上に乗っかれば泉の外側に転移する。それよりも小童、名はなんという? 見所があるようなら儂の弟子にしてやってもよいぞ。……見所があればじゃがなっ! カッカッカッ」

「じゃ、とりあえず戻るか」


とりあえずまたな。


「なっ!? 待たんかっ! ……行ってしもうたわ」


幼女がなんかいっていた気がするが気にしないことにする、どうせすぐ戻るし。


……


「おっ!? 本当に戻ってこれたぞっ」

「へっ? あれ、ゼノンくんが急に現れた」

「……あの泉が関係しているのかい?」


どうやらいまから泉に入るところだったらしい。


「ああ、やっぱり泉が占い師のところへの転移装置だったみたいだ。まあここしか怪しいところはないからな、たぶんここじゃないかって思ったんだ」

「ということは、もう大陸との行き来の件は解決したんですの?」

「いや、まだだ。これからもう一度全員で泉に入って占い師に確認を取ろうとしていた所だな。ちなみに中にはコスプレ幼女がいた」


600年研究したとかいってたけど気にしない。

あれはどうみてもコスプレ幼女だ。


そして全員でもう一度泉の中へダイブしていった。


「おっす、また来たぞ」

「ぬあ? なんじゃまた来たのか、あせって損したわ」

「ほえ~本当に女の子がいる コス↓プ…? っていうのはよくわからないけど、変な格好だね?」

「なんじゃとっ……!?」


幼女がショックを受けている。

まさに、ガーンッ、って感じの顔だ。

表情豊かだなこの子。


「ところで、俺たちは白竜ルクァンの紹介でここまできたんだが、あんたが占い師さんって人でいいのか?」

「うそじゃ、そんな、……そんなうそじゃ」


聞いてなかった。


オアシスはたまにズバっと言うな。

いわゆるロリババっていうタイプの人なんです。

6世紀というとてつもない幼女です。

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