表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
63/162

56 そろそろ空島探します

討伐報酬と素材報酬のオンパレード!

俺が倒しておいた騎士を拘束し、屋敷へやってきたエドガーさんが今回の騒動について隣国の領主を追求していた。


「ふむ、では今回の騒動は故意に起こしたということでいいのかね? いくら連合がまとまりに欠ける国家群とはいえ、盗賊ではなく領主の騎士が起こした騒動となると王たちも黙ってはいないと思うが」


いままではモンスターと盗賊の被害として処理されていたから強気には出られなかったが、ここまで証拠が揃ってしまえば、もう言い逃れはできないからなぁ。


「それはっ……、ひぃっ! そ、そうだ、故意に起こした騒動になる。賠償金は国を通してそちらに払うから許してくれ」


領主のおっさんが性懲りもなく言い訳をはじめようとしていたので睨んでおいた。


あまり威圧的な交渉はよくないとは思うんだけどね、ただもう証拠上がってるしこれ以上はさすがにめんどくさい。

よって、これ以上付き合ってられないので素直になってもらったのだ。


「なるほど。賠償金の件はあとで契約書にまとめてもらうとして、次はそちらが今後どうするつもりなのか聞かせてもらおう。こちらとしても賠償金を払ってまたあとから攻め込まれたんじゃたまったものじゃないのでね」

「……今後か。恐らくうちの国もちょっかいを出すのはこれっきりになるだろう、もとより正面からの武力では勝ち目がないのだ、こちらが侵略していることがバレた時点でこの計画は破たんしている。おそらくそちらの要求を呑み、連合に加入する展開になるだろう」


やっぱ正面から戦ったんじゃさすがに勝ち目がないよな。

表面上はこの小国の責任じゃないからこそうまく立ち回れてただけだ、バレたあとじゃ逆立ちしたって勝てっこない。


よし、これで一件落着だ。


そしてその後は両陣営の賠償契約をもって話し合いは終了した。

あとから国を通じてまた話し合いだと思うが、まあそれはもう俺たちに関係することではないから放置だ、勝手にやってくれ。


それじゃ、とりあえずカイムに戻ったら報酬を受け取って、ようやく空島だ。




─翌日。



朝早くからカイムに向けて出発し、エドガーさんと大勢の冒険者を引き連れてカイムまで戻ってきた。


「本当に君たちには世話になったね、これが依頼の報酬である銀貨50枚とワイバーンと騎士の討伐料である金貨50枚だ。正直なところ君たちがいなかったらと思うとゾッとするよ。さすがは勇者、このカイムの英雄といったところだなっ! ハッハッハッハッ!」


金貨50枚って、約5000万か。

こりゃとんでもない大金だな。


このあとのワイバーンの素材売却も合わせれば、今までの中で最高金額に到達するかもしれない。

うはうはだ。


「金貨50枚っ! ホホホ、これでまた私の財産が潤いますわっ!」


いやまて、その50枚は全員で50枚だ。

ヴァニエの財産かのように言うんじゃない……


「それは俺たちのパーティ資金だ、個人での分配は後で決めるからな」

「そうなんですのっ!?」


そうだよ……

相変わらず俺たち含めて自分の財産だと思う傾向があるみたいだ。

まあこういう事は話せばすぐ理解するから、問題ないんだけどね。



「ハッハッハ!ヴァニエちゃんといったかな? 君たちは面白い。どうだね、戦争を阻止できた祝いに私の領のパーティに招かれてみないか。もちろんすぐに始めるわけじゃない、お互いに色々予定があるだろうからね。おそらく加盟の連絡が届いた頃、1週間後くらいになるだろう」


うーん、パーティといってもね。

俺たちにとって、連合の領主との繋がりに何かうま味があるわけじゃないが……


みんなに聞いてみるか。


「どうする?」

「う~ん、ボクはどっちでもいいよ?」

「そうだね、なら魔法学校か迷宮都市への推薦代わりにつながりを作っておくのもいいと思うよ。特に魔法学校なんかはそういうの大事にしてるからね」


そうだったのか。

なら領主のパーティに招かれて推薦してもらうのも一興だな、参加決定だ。


「ってことで参加することにする。俺たちは一応どっかの学校にもぐりこむ予定だから、できれば後ろ盾になってくれるとありがたい」

「いいだろう。この町の英雄への恩返しには足りないが、力になると約束する。それでは1週間後、また会おう」


推薦の約束をしてエドガーさんは館へと帰っていった。


次はワイバーンの素材売却だが、これはエドガーさんが俺たちの討伐量などを報告していてくれたので、解体と査定額が決まるまでは待ちということになる。

翌日以降にギルドによればいいかな。


さて、問題も解決したしお待ちかねの空島を探そうかなっ!とりあえず今日は寝るまで探して見つかったら明日から希望者を募って行こうと思う。


「やることも終わったしそろそろ空島に行ってみたいと思うんだけど、行きたい人っている?」


仮に全員なら、一人ずつ運ぶことになる。


「あたりまえですわっ!」

「ゼノンくんがいくならボクもいくよ?」


いくらしい。


「そうだなぁ、僕も大丈夫かい?」


大丈夫もなにもブレイブソード強化しないとな。


「じゃあ全員いくってことで。とりあえず俺は夜まで空島を探してるから、今日は解散しよう。みつかったら教える」


いまはもう空島は見えないが、ギラがいうには空島の進行方向は俺たちが飛んできた方向と真逆らしい。

となると、この国境付近より遠くにあった前提があるからそろそろ真上に来ていてもおかしくない。

探すなら今だな。


一度でも見つかりさえすれば一日くらいじゃそんなに移動してないだろうから、明日はちゃんと見つけられるだろう。



1人ずつじゃなくてもしがみつけば飛べますけど、1人ずつでもいいんじゃないかと。

ゼノンの飛行速度はめっちゃはやいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ