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27 大陸闘技大会、開幕

オリン◯ックの開幕ですね。

俺はクロスハート領に戻ってきていた。

パパンとママンにもみんなを紹介し、大陸闘技大会の育成機関代表として出場することを説明した。

ちなみに、俺たち以外の帝国代表側はカーデリオン王国の王都へ直行している。

今年は王国主催だしな、毎年主催する国がかわるらしい。


「その歳で帝国代表か。ギールも王国代表になったらしいが、父さんの子供の頃を軽く越えてるよお前たちは」

「あらあら、そうねぇ。ミュラはまだ力が足りなかったみたいだけど、歳を考えれば充分なくらいだわ。自慢の子供たちね~」


やはりギル兄さんも出てきたか、あの人負けず嫌いだからなあ…無茶してそうだ。

ミュラ姉さんも順風満帆そうで何よりだな。


「まあギル兄さんならそうくると思ってたよ、戦いに容赦がないからね」


本人には言えないけどな。


「ゼノンのお兄さん、か。君がそこまで言うなんて、ゾクゾクするね」


……俺の評価に対し、エレンは変なスイッチが入っていた。


一方、フィッテはメイドさんとガドーのおっちゃんたちに挨拶が終わったみたいで、久しぶりにメイド式組手のおさらいを受けていたらしい。


「……」

「うっ、く。なんだか師匠、前より強くなってるよ?」


フィッテは気づいてないが、以前はメイドさんが本気じゃなかっただけだ。

実力があがってメイドさんもそこそこ本気になってくれただけだろうな。

まぁ8歳に気づけってのも無理だが。


その後、ギル兄さんが一足先に王都にいる事をしった俺たちは、時期的にも後数週間くらいで開催されるために王都へ向かうことになった。


パパンたちは直前にくるらしい。

ちなみにアベルは魔道具造りにハマっていたとだけいっておこう。

アベル…それは学者の研究テーマだよ。


それに王都も久しぶりだ、王のおっさんどうしてるかな、妙におっさんの印象が強いからな王都は。

おっさんといえばあのスキンヘッドのおっさんには世話になった、俺のランクも迷宮攻略によりCランクまで上がったし、びっくりするだろう。


覚えてればだがな。


そして闘技大会が開催される1週間前、俺たちは王都へやってきて準備を整えていた。

ちなみに、学生側のメンバーの宿は学校が手配してくれていて、なおかつ他校への警戒で情報が隠ぺいされているみたいだった。


結局ギル兄さんとは接触できなかったな。

挨拶くらいしないと怒られそうだなぁ。



聖女に関してだが、教会には居なかった。

それどころか先に来ていたはずのメイもみあたらない、もぬけの殻だ。

王都の人間にも変な魔力が混じった人がちらほらいるし、なんか不気味だなぁ。

まぁ、どちらにせよ闘技大会が始まったら戻ってくるだろ。


そして、闘技大会は明日へと迫っていた。


「3ヶ国対抗とはいえ、試合形式はトーナメントなんだなぁ…もちろん同じ学校で当たらないようにバラけてはいるけど」


AブロックとBブロックの一ブロック15人みたいだ。


「ボクはエレンくんと同じブロックみたいだね、Aブロックだよ」

「私はゼノンさんと同じBブロックですね」


女子2人が話し合っている。


「ははは、ゼノンとは決勝までお預けだね…それに君のお兄さんもAブロックみたいだ、やりがいがあるよ」


エレンは既にAブロックで優勝する気でいるらしい。

まぁ自分に自信があるのはいいことだ。

自信がなければ勝てる試合も勝てないからな、持論だが。

さて、俺たちの出番は朝からだ。

今日はもう寝ますかね。




……朝です、寝坊しました。



いや、違うねん!

俺が寝坊したんじゃないんだ、やつら3人がやらかしたんだよ。

あいつら結局あのあとずっと盛り上がってたらしい、まったく子供かよっ。

……子供だった。


俺は寝ぼけてる3人をたたき起こし、闘技大会会場まで引きずっていった。

結局開会式には間に合ったのでセーフだ。


……開会式が終わってから30分ほどで試合がはじまる、俺たちのパーティは後ろの方なのでまだ先だ。

暇だし王都の闘技場をぶらぶらしますかね。

そういえばさっき、会場付近のビラ配りで、闘技大会の記事にギル兄さんのことが載っていた。

一般参加の試合は賭けの対象になっているが、余興にまで注目がいくとなるとギル兄さんは騎士学校で相当目立っているらしい。


エレンがんばれよ。


一昨日くらいに到着したパパンは王のおっさんと特等席でだべっていた。

ただ、なんか深刻そうな顔をしている。

なにかトラブルでもあったのかな?


そんな感じでなんやかんやしながら、みんなで順番を待っていた。


ちなみに、パパンは12年ぶりに闘技大会に出場するらしい。

結婚してから子育てが大変だったしな。

よく知らんけど。


おっと、ギル兄さんの試合が始まるようだ。

ちっと見とこうかな。


「みんな、ギル兄さんの順番が来たっぽい。見学しようぜ」

「そうだね、順調にいけばフィッテかゼノンのお兄さんが僕の相手だ、見ておいて損はないよ」

「エレン様、頑張って下さい」

「……ボク、緊張してきたよ」



始まったようだ。



AブロックとBブロックは同時進行ですが、ゼノン陣営は中盤~終盤に割り当てられています。

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