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90 オアシス最強論

現在オアシスの逆鱗が直撃しています…どうかお怒りを鎮めて下さい…


「ダメだよそんなにポンポン女の子を引っかけてきちゃ、言ってること分かるよね? ……これで何人目かな?」

「もちろんでございますっ! ですがこれには事情が、……あばばばばばっ」


弁解しようとしたがヒザを抓られた。

さらに顔が間近に来ててめっちゃ怖い、どうすればええんや。


「……銀髪の人、漆黒の英雄様は悪くない。私が魔法の使用時に無理やり接触してしまったのが原因。……うん」


救世主現る。

どうだ、これならオアシスも納得してくれるはず。

納得するよね、してください。


「……ふーん」

「…………ん」


にらみ合いが始まった、もうおしまいだぁ。

だがある意味チャンスなのでそそくさと逃げ出しておいた。


ヘルプ男子組!


「ぷはははっ、ゼノンは懲りないなぁ。ヴァニエの時に多少は身に染みたと思ったんだけどね」

「お前いつもこんななのかよ、あいつが帰ってきたらめんどくせぇ事になるぞ」


ヘルプが門前払いされた、ちなみにヴァニエは授業に出ているらしい。

俺が帰ってくるのが遅いことがわかると、とりあえず帰ってくるまでの時間が無駄になるからと短時間で済む科目を選んで出ていったようだ。

なのであと数時間で帰ってくるわけだが、それまでにオアシスを鎮めなければならない。


とりあえず真実を伝えなければ。


「あ、あのフィッテさん…」

「……あ゛ん?」

「ひぃ」


ダメでした。

いままで聞いたことのないような声で俺が沈められた。



……その後機嫌がなおるまで3時間ほどかかった。




「え~、というわけで、覇者シリーズのありかの確認と必要な装備の入手に成功してきた。以上だ」

「えへへ、小さいけど黒龍を一刀両断なんてさすがだねゼノンくんっ」

「黒龍っていったらドラゴンの中でも頂点に位置する奴じゃねぇか、戦いを間近で見れなかったのは残念だぜ。あと頬の手形笑えるぞ」


笑うな、この手形は努力の結果だ。


…とりあえずひと段落したのでヴァニエを含めみんなに報告を行ってみた、対時空魔法のこととか覇者シリーズのこと、火精霊なんかのことが中心だ。

セレナの覇者シリーズに関してだが、あれは覇者の着物っていう女性装備だったようだ。

効果はモンスターの一部を媒介に魔力を込めることで、一時的なテイムモンスターを生み出すことができるスキルらしい。


ただモンスターの力量が本人より遥かに高い場合、魔力の消耗が激しすぎて本来の数分の一程度のものしか作れないとのこと。

だから俺と試合したときのギラは小さかったんだな。

この覇者装備は魔力の放出を任意の量に調整できるので、シリーズ中で最も扱いやすい覇者装備だったようだ。



「で、このマントだが…」


鑑定したけどやっぱり弾かれた、グローブの時もそうだけど装着しないとわからない仕様らしい。


「……効果は伝説で伝えれているのなら知ってる。ただ、本当かどうかはわからない」

「まあ着けてみればわかるよ、とりあえずやってみよう」


つけてみた。



【覇者のマント】

└分身魔法Lv.6(ダウンロード済み)

└自己修復Lv.10

└無属性効果上昇Lv.4

└魔法耐性Lv.5


魔力残量[3000/3000]


(防具スキル)

【分身魔法:Lv.6】

魔力を消費して自分の分身を作成可能。

分身の力はスキルレベルと本人の力に比例し、極めたとしても決して本人を超えることはできない。

分身は魔力が尽きると消滅する。



思いっきり魔力を吸われたあとグローブのときのようにスキルがダウンロードされた。

詳しく見てみると、分身魔法は無属性の派生形らしい。

ダメージや時間経過で魔力がどんどん消費され、最後まで尽きると消えてなくなるらしい…着物のスキルと似たような感じなのかもしれない。


ちなみに分身が見たり聞いたりしたことは俺にも情報が共有される。

…これでだいたい傾向がわかってきたが、覇者装備は無属性・勇者装備は光属性なんだと思う、そしておそらく魔王装備は闇属性のスキルだ。

ちなみに魔法耐性は魔法のダメージを減らすだけだった。


「ふむふむ、こうやって使うのかな?【分身魔法】」


…ボンッボンッボンッ…


…部屋の中に俺が3人増えた。


「あはははっ、ゼノンが増えたよ、面白い魔法だね。手形の数も一緒に増えたのがまた完成度が高い…これを実践で使われたらと思うとゾッとするよ」

「ぶはっ! お前、俺を笑い殺す気か。確かにスゲェけどよ、ぶはっ」


ファイス、あとで覚えてろよ。


「ゼノンがまた生物の枠を超えましたわ、もうなんでもありですわね」

「…ん、さすが英雄様」


いや、れっきとした生き物だぞ、ただ魔力とスキルが多いだけだ。

だがエレンのいっていたように、これを実践で使えば戦術や戦略の幅が広がるし、なにより見分けがつかないのがデカイ。

さすが覇者装備っていったところかな。


「ふえ~ゼノンくんがいっぱいだ。あ、これが本物だね?」

「「「えっ……」」」


なんでや。


「うそやろ、いや、当たってるけど」


……フィッテが躊躇なく俺を見破った。

なにかのスキルだろうか、顔をみるにファイスやエレンも同じことを思っているっぽい。


「なんであいつの本物がわかるんだお前、なにかのスキルか?」

「え? スキルなんて必要ないよ? どうみてもこれがゼノンくんだよ」


…最強はオアシスだった。


謎の力が働いてます。

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