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ざ・そっきょう(即興小説)

即興2『勇者への道のり』

作者: AZURE


お題:頭の中のゲーム

必須:セックス


制限時間:1時間


 午後の気だるい数学の授業。


 中学校の授業って、なんだか眠くなる。


 おかしいな。小学校の頃は全然眠くなかったのに。


 俺はぼーっと黒板を眺める。


 依然としてやる気は皆無。




 「えー…ここはxが…」


 先生が黒板にチョークで描く白い文字。


 x。エックス。…せっくす。


 や、やばい。頭が勝手に変換してしまう。


 昨日兄貴に見せられた、変な動画のせいだ。




 俺は必死で、昨日の映像を書き消す努力をする。


 …可愛い女のコがハダカで――いやいや、一昨日やったモン スターゲームはセーブしといたよな。


 …ソファに押し倒されてるくせに、エロい目線の女の――お いまて、本当にセーブしたっけ?


 …形のいい尻を突き上げて――まてまてまて、もしかしたら セーブしてない、してない…ヤバいぞ…ヤバい!


 自分の中心に熱が集まっている。俺は机に顔を伏せて落ち 着かせる。周りにばれてはいけない。


 …めちゃくちゃ触られながら、男とのキスで気持ちよくなっ てる女の顔――何がヤバいって、うう…っ、股間が…。


 可愛い息子がおはようしかけている。服が擦れるのだって さえ、快感に変わる。息が乱れるのを、歯を食いしばって堪え る。せめてせめて、休み時間までは…っ、耐えるん…。


 …男と繋がり揺らされながら、喘ぐ女の高い声――それは切 羽つまって…ていうかそれはもはや自分…っ。





 ゲーム・オーバー。


 …ああ…もう……なんとでもなれ。




 「…せ、先生…っ」


 「どうした、添谷。お腹でも痛いのか」


 「ちょ、ちょっとトトトトイレ行ってきますっ」




 俺は矢のように逃げ出した。教室と、周囲の視線から。


 このあと俺はめでたく『変態』という称号を与えられ、『勇者』として代々語り継がれた。


 おそらく、忘れる者はいないだろう。




 「おめでとう、弟よ! 変態ギルド結成だ」


 「ねぇよ馬鹿」



30分でも書けたな。これは。


男の子ってこんなイメージあるんだけど、どうなんでしょうか。

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