第23話:デリニス――グラディウス㉓
「……」
「来たか?」
「……」
「来た」
「……ふむ」
「そうか……」
「……」
「カズキ?」
「何か問題でも?」
「いや」
「……」
「ルナ、お前はある程度知ってるんだろ?」
「……知ってる」
「でも、あえて話すつもりはない」
「今の関係をわざわざ壊す必要はないでしょ」
「……そうだな」
「でもさ、一つ気になることがある」
「何だ?」
「何ですか?」
「お前ら、過去って気にならねぇのか?」
「……」
「カズキ、それは個人的な問題ですよ」
「そういうのを聞くのはマナー違反です」
「……そうかもな……」
場面は王城内部へ戻る。
俺たちは王城へ帰還した。
(グラディウス……いや、デリニスも何か抱えてるんだろうな……)
(俺だって何も話してないしな……)
(そういや、このパーティ……)
(誰一人、過去を明かしてねぇな……)
(本当に……俺たちはパーティなのか……?)
コンコン――
「カズキさん、いらっしゃいますか?」
「あ、はい」
「どうしました?」
「……今回はセクハラから始めないあたり」
「状況を理解しているようですね」
「まあ……そういう時もある」
「カズキさん」
「私はあなたがどういう人間で」
「何を考えているか――分かっています」
「……」
「それはちょっと不愉快ですね」
「申し訳ありません」
「ですが、不快にさせる意図はありませんでした」
「あなたは――」
「まだ何かに囚われて生きていますね」
「……それも見えてるのか?」
「……」
「意図したものではありません」
「……まあ」
「真面目な話はここまでにして」
「何か食べませんか?」
「お菓子なら少しありますよ」
「……悪くない」
「……」
ドンドン!!!
「カズキ!!!」
「カズキ!!!誰といるの!!!」
「ついにハーレムの夢叶えたのか!!!」
「目を覚ませ!!!」
「……」
「……あいつは相変わらずだな」
「そうですね」
「よく分かってないんじゃないですか?」
「ルナのこと」
「分かってる」
「私の家系は……」
「まあ、私は家系に意味を見出していませんが」
「……」
「本当に何でも知ってるんですね……」
「まあな」
「じゃあ……」
「何ですか?」
「年齢っていくつ――」
ゴンッ!!!
「本当に無礼ですね」
「すみません」
「この空気に耐えられなくて」
「……はぁ」
「年齢はさておき」
「私は老いることのない存在です」
「幾つもの王国の誕生と崩壊を見てきました」
「やっぱりババ――」
ゴンッ!!!
「ぐああああ!!!」
「시발!!!」
「やっぱババアじゃねぇか!!!」
「違います!!!」
「開けろ!!!」
ドン!!!
「うぇっ……」
「うぇぇ?」
「……!!」
「やる!!!」
「ここでやるぞ!!!」
「何をだ!!!」
「このクソ女神に!!!」
「呪いをくれてやる!!!」




