第1話:このクソみたいな世界に絶望を!①
夜。
……何が問題なんだ?
いや……違うな。
はぁ……とりあえずコンビニ行くか。
コンビニ。
1+1の炭酸とハンバーガー。
悪くない組み合わせだ。
食べてて気づいたけど、コンビニのハンバーガーも意外とイケるな。
시발、なんでこうなったんだ……?
まぁ、うまいけどさ。
……
女だ。
俺、いつになったら恋愛できるんだよ……
はぁ……
その瞬間。
トラックが、サトウ・カズキを直撃した。
「!!」
「危ない!!!」
ドンッ!!!!
……
……は?
何が起きた……?
なんで俺、生きてるんだ?
こういうテンプレなら、俺が死ぬのが普通じゃね?
あ、いや……
まぁいいか。生きてるし。
帰るか――
「このクソ野郎が……」
「……は?」
振り返った、その瞬間。
カズキの代わりに少女が轢かれた。
……いや。
違う。
車の方が潰れていた。
「시발……ありえねぇだろ……」
「何なんだよお前……」
「死ね!!!」
ゴッ!!
カズキの顔面が砕けた。
――中間界。
「……こんな形で来る人間は初めてですね」
「色んな人間を見てきましたが……これは新しい」
「まさに、人間のクズですね」
「うるせぇ!!!」
「知らねぇ奴の代わりにどうやって犠牲になれってんだよ!!」
「まぁ、うまくやればよかったんじゃないですか?」
「……狂ってる女だな」
「ふふん」
「私はルナ。月の女神です」
「あなたを死後の世界へ導く存在ですよ」
「光栄に思いなさい?」
「そのままお前を地獄に叩き込む前に」
「さっさと本題に入れ」
「どうせこの後、能力だの魔王だの言うんだろ?」
「いいえ」
「あなたは地獄行きです」
「何を期待してたんですか?」
「勇者にでもなれると?」
「……は?」
「はぁああああ!?」
「시발、展開おかしいだろ!!!」
「英雄的なことしてねぇだろ俺!!」
「ふふふ……そういうことですね?」
「なら、あなたはこれから私の言うことを聞くことになります」
「それが“賭け”ですから」
「……気分悪いですね」
「死んでください」
……
「はぁ……スッキリした」
「さ、答えてください」
「賭けです」
「……その前に体くれよ!!」
その瞬間。
カズキの体が再生された。
「시발!!!どんだけ嫌われてんだ俺!!!」
「うわあああああ!!!」
「他の女神たちにいじめられてるんですよ!!!」
「……もういい」
「決めた」
「異世界行ったら恋愛とかどうでもいい」
「まずお前にサッカーキックかます」
その瞬間、光の柱が二人を包み込む。
「やめろ!!!」
「嘘だと言え!!!」
「こんな人間のクズと一緒に異世界とか嫌だ!!!」
「嫌ああああああ!!!」
「食らえ!!!先制サッカーキック!!!」
「ぎゃあああああ!!」
「なんで殴るんですか!?」
「言っただろ。最初に蹴るって」
「まだ異世界じゃないですけど?」
「何言ってんだ」
「ここはもう俺の元の世界じゃねぇ」
「つまり“異世界”だろうが、バカ」
「そんな……!!」
「はははは!!!」
「絶望してる顔見てると気分いいわ!!!」
「一緒に地獄に行こうぜ!!!」
「嫌だああああ!!!」
「こうなったら私も女神の権威なんて捨てます!!!」
わずか0.2秒。
強引な魔力展開と女神の権限による不正介入。
それによって、ギリギリで地獄行きを回避する。
――異世界。
「……いや、待て」
「なんでここ、ボロボロなんだ?」
「言いましたよね?」
「今この世界は魔王の侵略で――」
「死ねよ、胸の化け物」
「ぎゃああああ!!」
「今度はなんでですか!?」
「怪物じゃないです!平均です!!」
「なんで殴るんですか!?」
「女性に失礼だとモテねぇぞ」
「……それ普通に傷つくんだけど?」
「言っただろ」
「最初に蹴るって」
「……最悪です」
「……またかよ」
「またなのか!!!」
「お前らのせいで俺の生活はいつも不安定なんだよ!!!」
「……って」
「ここ……魔王城じゃねぇか」
「おい、クソ女神」
「早くしろ!!!」
「分かってます!!」
「テレポート!!!」
「このクソみたいな世界の絶望を!!」




