スポーツ振興投票の実施等に関する法律の一部を改正する法律案 (バスケットボール競技関係)
まえがき
本案は、スポーツ振興投票の実施等に関する法律に基づく制度について、
バスケットボール競技を対象競技として追加するための法案として整理されたものである。
スポーツ振興投票制度は、特定の競技を賭博的対象とすることを目的とするものではなく、
その収益をもって競技環境の整備、青少年育成、地域スポーツの振興等に資することを目的として制度化されている。
したがって、対象競技の追加にあたっては、競技の特性、公正性、不正耐性、運営体制などを踏まえ、
制度として成立しうる条件を明確に条文化する必要がある。
バスケットボール競技は、国内において競技人口が増加し、地域クラブ、学校部活動、プロリーグ等を含む
多層的な競技構造を有している一方、競技施設の整備、指導者育成、育成環境の確保等に関する
安定的な財源確保が課題として存在している。
本案は、こうした状況を踏まえ、バスケットボール競技をスポーツ振興投票制度の対象とする場合において、
競技関係者の関与禁止、不正防止体制、収益の使途、監督及び報告義務等を
あらかじめ法律上明確に定めることにより、
制度運用上の不透明性や恣意性を排除することを目的としている。
本案は、制度導入の可否を結論づけるものではなく、
対象競技追加に際して必要となる最低限の法的構造を提示するものである。
実際の導入については、関係団体、行政機関及び社会的合意を踏まえ、
別途判断されるべき事項である。
本案は、スポーツ振興投票制度の制度設計を検討するための一資料として位置づけられる。
スポーツ振興投票の実施等に関する法律の一部を改正する法律案
(バスケットボール競技関係)
(趣旨)
第一条 本法律は、スポーツ振興投票の対象競技としてバスケットボール競技を追加し、
その収益をもって当該競技の普及及び振興を図ることを目的として、
スポーツ振興投票の実施等に関する法律の一部を改正するものである。
(定義)
第二条 この法律において「バスケットボール競技」とは、
国内の競技団体が主催し、又は承認する公式試合として行われる
バスケットボールの試合をいう。
(対象競技の追加)
第三条 スポーツ振興投票の実施等に関する法律(以下「原法」という。)第二条第一項中、
「政令で定めるスポーツ競技」に次の一号を加える。
一 バスケットボール競技
(投票対象試合)
第四条 バスケットボール競技に係るスポーツ振興投票は、
文部科学大臣が指定する公式試合についてのみ実施するものとする。
2 前項の指定にあたっては、競技の公正性及び運営体制が確保されていることを要する。
(関係者の関与の禁止)
第五条 バスケットボール競技に係るスポーツ振興投票においては、
次に掲げる者は、当該投票に参加してはならない。
一 当該試合に出場する選手
二 当該試合の監督、コーチその他の指導者
三 当該試合の審判員
四 競技団体又はリーグの運営に直接関与する者
五 前各号に掲げる者と密接な関係を有する者として政令で定める者
(不正行為の防止)
第六条 競技団体及び投票実施機関は、
バスケットボール競技に係るスポーツ振興投票の実施にあたり、
不正行為を防止するため、必要な監視体制及び通報制度を整備しなければならない。
(収益の使途)
第七条 バスケットボール競技に係るスポーツ振興投票の収益は、
次に掲げる事業に充てるものとする。
一 競技施設の整備及び維持管理
二 青少年の育成及び指導者の養成
三 地域における競技の普及活動
四 競技環境の安全性及び公正性の向上に資する事業
(報告及び監督)
第八条 投票実施機関は、バスケットボール競技に係る投票の実施状況及び収益の使途について、
毎年度、文部科学大臣に報告しなければならない。
2 文部科学大臣は、必要があると認めるときは、
投票実施機関又は競技団体に対し、報告又は資料の提出を求めることができる。
(委任)
第九条 この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。
附則
(施行期日)
第一条 この法律は、公布の日から起算して一年以内において政令で定める日から施行する。
(検討)
第二条 政府は、この法律の施行後三年を経過した場合において、
バスケットボール競技に係るスポーツ振興投票の実施状況及び影響について検討を行い、
必要があると認めるときは、その結果に基づき所要の措置を講ずるものとする。




