【サウナ施設における安全管理および注意喚起の明示に関する法案(案)】
【はじめに/利用について】
本稿は、サウナ施設に関する安全管理・注意喚起・設計思想について、
私見を整理したガイドライン(案)および制度提案である。
本稿の著作権は、著者が放棄するものではない。
ただし、以下の目的に限り、事前の許諾なく自由に利用して構わない。
・国会議員、地方議員、行政関係者による立法・条例・ガイドライン検討の参考資料
・行政、業界団体、研究者等による制度設計・安全基準検討の素材
・報道、SNS、ブログ等での引用・紹介・拡散
なお、本稿の内容を利用・参照したことによって生じたいかなる結果についても、
著者は一切の責任を負わない。
本稿は、特定の立場・政党・団体を支持または批判するものではなく、
あくまで制度設計上の一提案にすぎない。
本稿の転載は禁止転載は禁止転載は禁止転載は禁止転載は禁止転載は禁止
サウナ文化そのものを否定する意図はない。
一方で、現在のサウナを取り巻く「自己責任」「社会通念」「一般的注意喚起」
といった曖昧な扱いには、明確な限界があると考えている。
本稿は、
・禁止ではなく
・自由を奪うことなく
・事故を減らすための最低限の整理
を目的としている。
もし本稿が、どこかで制度や設計の一助になるならば、
それ以上の目的はない。
――あとは、使いたい人が、使いたい形で使ってほしい。
【サウナ施設における安全管理および注意喚起の明示に関する法案(案)】
第1条(目的)
本法案は、サウナ施設の利用に伴う高温環境および急激な温度変化による
健康被害および事故を未然に防止することを目的とし、
サウナ施設を運営する事業者に対し、
安全管理および注意喚起に関する明示義務ならびに一部設置義務を定めるものである。
本法案は、サウナの利用を医療行為と位置付けるものではなく、
健康改善または治療効果を保証するものではない。
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第2条(適用対象)
本法案は、不特定多数の者が利用するサウナ施設を運営するすべての事業者に適用する。
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第3条(温度および湿度に関する明示義務)
1 事業者は、サウナ室の設定温度を、利用者が容易に確認できる方法により明示しなければならない。
2 前項の設定温度については、許容される変動幅を併せて表示しなければならない。
3 サウナ室の設定温度は、100℃を超えてはならない。
4 事業者は、通常時の湿度の目安を明示しなければならない。
5 ロウリュその他の行為により一時的に湿度が上昇する場合には、
その旨および身体負荷が増加するおそれがあることを、事前に表示しなければならない。
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第4条(入室時間および利用回数に関する明示義務)
1 事業者は、1回あたりのサウナ入室時間の上限を定め、これを明示しなければならない。
2 前項の入室時間の上限は、10分以内とする。
3 事業者は、連続してサウナを利用することができない旨を明示しなければならない。
4 事業者は、サウナの利用回数について、1日あたり3回以内とする上限を定め、
これを明示しなければならない。
5 事業者は、各回の利用の前後において、
十分な休養時間ならびに水分および電解質の補給が必要である旨を明示しなければならない。
6 利用者の経験、慣習、自己評価その他の主観的要素によって、
前各項の制限を超える利用が正当化されない旨を明示しなければならない。
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第5条(段階的冷却に関する注意喚起および設置義務)
1 事業者は、高温環境から急激に冷却されることによる健康被害を防止する観点から、
段階的な冷却が有効である旨を明示しなければならない。
2 施行日以後に新たに設置されるサウナ施設
(以下「新規施設」という。)の事業者は、
高温サウナ利用後に段階的な冷却を行うための調整浴(中間浴)を設置しなければならない。
3 前項の調整浴(中間浴)の温度は、36±1℃を目安とし、
当該温度帯である旨を明示しなければならない。
4 施行日前から営業している既存のサウナ施設の事業者は、
調整浴(中間浴)の設置を義務付けられないものとする。
5 前項の既存施設の事業者は、調整浴(中間浴)を設置していない場合には、
冷水浴の前に十分な休養時間を設けること、
ならびにシャワー等による体表冷却を行うことが望ましい旨を明示しなければならない。
6 事業者は、高温サウナ直後に冷水浴へ直接入水することが、
身体に強い負荷を与えるおそれがある旨を明示しなければならない。
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第6条(水風呂利用に関する注意喚起の明示)
1 事業者は、高温サウナ直後の冷水浴が、
血圧変動、失神その他の健康被害を引き起こすおそれがあることを明示しなければならない。
2 事業者は、冷水浴の前にシャワー等による体表冷却を行うことが望ましい旨を明示しなければならない。
3 事業者は、立ちくらみ、動悸、吐き気、息苦しさその他の身体的異変を感じた場合には、
直ちに利用を中止すべきである旨を明示しなければならない。
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第7条(異変時の対応に関する明示)
1 事業者は、利用者に身体的異変が生じた場合には、
利用を中止させ、退室させる措置を講ずる旨を明示しなければならない。
2 事業者は、前項の場合において、
当該利用者が単独で対応することを前提とせず、
職員による補助、休養の確保その他の適切な対応を行う旨を明示しなければならない。
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第8条(巡回および管理体制に関する明示)
1 事業者は、サウナ施設内において職員による定期的な巡回を行う旨を明示しなければならない。
2 事業者は、利用者に明らかな異常が認められた場合には、
職員が声かけおよび対応を行う旨を明示しなければならない。
3 事業者は、必要に応じて救急要請を行うことがある旨を明示しなければならない。
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第9条(表現および広告に関する制限)
1 事業者は、サウナの利用について、
「健康になる」「医学的に安全である」「治療効果がある」等、
医学的効果を断定する表現を用いてはならない。
2 事業者は、過度な高温設定、耐久、優劣、挑戦等を煽る表現を用いてはならない。
3 事業者は、本施設が快適性およびリラクゼーションを目的とするものである旨を明示しなければならない。
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第10条(設置時および変更時の申告)
1 サウナ施設を新たに設置し、または既存施設において
サウナ設備を設置する事業者は、
当該施設の所在地を管轄する保健所に対し、次に掲げる事項を申告しなければならない。
(1) サウナ室の構造および設備の概要
(2) 設定温度および許容変動幅
(3) 湿度管理の方法
(4) 入室時間および利用回数の上限
(5) 冷却設備(水風呂等)の概要
2 前項の申告内容に変更が生じた場合には、
事業者は、速やかに当該変更内容を申告しなければならない。
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第11条(注意喚起表示内容の確認)
1 事業者は、本法案に基づき施設内に表示する注意喚起および案内文について、
設置時または変更時に、保健所の確認を受けるものとする。
2 前項の確認は、表示内容が本法案に定める事項を適切に網羅し、
利用者に誤認を与えないものであるかを確認することを目的とする。
3 保健所は、必要があると認める場合には、
表示内容の修正または補足について助言を行うことができる。
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第12条(立入および確認)
1 保健所は、本法案の施行に必要な限度において、
サウナ施設に立ち入り、表示内容および設備の確認を行うことができる。
2 前項の立入および確認は、施設の営業を不当に妨げない方法により行うものとする。
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第13条(基本原則)
本法案は、サウナの利用を禁止または一律に制限することを目的とするものではない。
事業者に対し、利用者の属性、経験、主観に依存しない、
共通かつ明確な安全情報の表示および管理を求めるものである。




