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平安貴族物語 ~時姫から藤原彰子まで~  作者: かあなび1
第二部 詮子(道長の姉)
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道長の結婚

 弟道長は、子供のころから仲が良く、わたくしを姉として慕っていらっしゃる。以前から度々あいさつにきている。そろそろ、どこかの姫君と縁を結び、婿として将来の後ろ盾を得るころだ。よい姫君と縁を結ぶことができるよう、心を砕こう。


 弟道長にふさわしい女性を探していたのだが、素晴らしい姫君がいらっしゃった。源倫子様。先祖は、彼のご高名な天武天皇と額田王、歴史の教科書で学んだ我が国に律令制度をもたらした帝。その流れを引くうえに、宇多天皇の曾孫に当たられる。才色兼備。お父上は、左大臣源雅信殿。今、父兼家に意見の言える唯一の公卿でいらっしゃる。この結婚は摂政である父兼家と左大臣雅信殿の緊張緩和につながる。また朝廷の中心的地位にあり土御門邸をはじめとする財産を持っていらっしゃる雅信の婿になることは、道長にとって政治的・経済的基盤の形成において大きな意味をもつことであろう。また、ご兄弟も多く、子宝にも恵まれる可能性が高い。わたくしは、一人しかお子に恵まれず、残念であった。代わりであるかのように弟道長をかわいがっている。同腹で、わたくしより年少なのは、道長だけであるし。

 永延元年(987年)二人は三日の餅を食べところあらわしを行った。すぐ次の年、玉のような姫君が生まれた。(後の彰子)めでたいことである。

 もう一人、我が子のようにかわいがっている姫君がいらっしゃる。先の左大臣源高明殿と愛宮の娘である源明子様だ。縁あってわたくしがお世話申し上げ、この姫君も道長の妻となられた。



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