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14話

『ここどこ…。』

『久しぶり。』

『…?誰?久しぶりってことはどこかで会ったことが?』

『…君が歴史書って呼んでる本、見て。』

『えっ?』

『いいから見て。』

『でもここにはないわよ。一面真っ白じゃない。』

『後ででいいよ。じゃあね。』


…何この夢。明らかに歴史書読めって言ってるわよね。て言うかあの真っ白い髪と目の真っ白い服着たイケメン、ほんとに誰?

まあ夢の話だしあんま気にすることでもないか。


まだ朝早いけど、2度寝できるような時間じゃなかったから、ベッドの上で歴史書を開くことにした。歴史書を開くと、1ページ目がこの前見た時と変わっている。

「何これ…モンスターの大量襲撃?」

もしかして、夢の人が言ってたのってこれかな。年代は大体今くらい?ってことはこれから起こるかもしれないってことか。数百年に一度起こってるって書いてあったから、試しに400年前とかのページを開けてみる。300年前のところにもなくって、結局200年前くらいのところで前回のモンスター襲撃を発見した。


ちょっと前に、聖女は聖女の術が使えるだけじゃなくて予言もするってアイシャが言ってたんだけど、なるほどこうやって予言してたってことなのね。

でも、今皇城では私に対する期待が大きすぎる。この歴史書通りに全て進むとは限らないし、私の解釈が違ったりしたらやばいどころじゃない。アリスには歴史書とか聖女の術の本とかは見えてないみたいだから多分みんなにも見えてないよね…。


「おはようございます。今日はお早いですね。」

歴史書を置いて考えてた時に、アリスが入ってきた。

「おはよう!」

アリスは私の髪をとかしながら今日の連絡事項を言う。

「本日午後からの会議に参加していただきたいとのことです。街中に出現したモンスタースポットについての会議らしく、ミコト様も当事者ですのでお話を聞きたいと。」

「わかった。」

そこまで言って、私はアリスの挙動が少しおかしいことに気づいた。いつもよりブラシを動かす手が遅いの。

よく見てみると、右手首…いや、親指の付け根あたりが内出血で青っぽくなっていた。

「アリス、また怪我した?右手、内出血してるよ。」

「あらっ、本当だわ…教えていただきありがとうございます。昨日ぶつけた時からずっとジクジクしていたのですが、内出血していたのですね。」

「お仕事しにくいでしょ?治してあげる。『治癒!』」

ちょっと前までは治したい事を口に出さないと治りが悪かったんだけど、何回かやってたら頭の中で念じるだけで治癒できるようになった。『治癒』は言わないといけないけどね。

「ありがとうございます!」

アリスに治癒魔法かけるのは、実はこれが4回目。自分で治すから大丈夫だって言われるんだけど、練習も兼ねてって言って治している。


今日の午前は予定がないから、ゆっくり朝ごはんを食べてもう少し歴史書を読むことにした。

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