表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

13/28

12話

「まずい、ミコトが近くにいる…。」

夢中で戦ってた俺は今気づいた。戦う術がないミコトが一緒だから、いつミコトに魔物が襲いかかってもおかしくない。一体倒した隙にチラッとミコトを見ると、ミコトは魔物が湧き出るところ…“モンスターホール”に近づいていっていた。

「ミコト、そこは危ないぞ!」

「殿下、聖女様には何やら策があるそうです。」

慌ててミコトに声をかけると、一緒に戦っている騎士の1人がそう言った。確かに、ミコトの表情は真剣だ。…護衛3人はミコトの方についているから、いざとなれば身を挺してでも守ってくれるだろう…。


あの3人は信頼できる者たちだ。そう思い、とりあえず魔物と戦うことに専念することにした次の瞬間。

『浄化!』

ミコトがそう言ってモンスターホールに向かって手をかざしていた。すると、さっき成功しないと嘆いていた“浄化”が成功したのだ。一瞬で魔法陣が展開され、その光でモンスターホールはみるみるうちに小さくなり…ものの数秒で消えてしまった。


これが聖女の“浄化”の力か…。

モンスターホールが出現すると、普通は騎士団が神官を厳重に守りながらモンスターホールに向かい、神官3人で浄化をする。その浄化には時間がかかるため、モンスターホールが滅多にないが今回みたいに街中に現れると大変だ。住民には1日中家から出ないようにしてもらい、数百人体制のガードで神官を守りながら浄化してもらわないといけないから一気に街の機能を失うしやはり家屋被害も出るからだ。


「ミコト、大丈夫か!?」

「うん、騎士たちが守ってくれたから大丈夫。それより、後ろにすっごく大きな魔物がいるわ!」

「!?戦闘態勢!」

すぐさま騎士たちが戦い始める。

俺も加勢するが、なかなか倒せない。たまたまここが広場だからいいが、それでも狭くて戦いにくい!

「あ〜もう、ものは試しよね。『祝福!』」

さっきまで何か悩んでいる様子だったミコトがいきなりそう言うと、さっきとは違う魔法陣が現れてそれと同時になんだか体が軽くなった。さらに、剣が光出した。

「なんだ、体が軽くなったぞ!剣に何か光がまとっている。」

「この勢いで倒そう!」

そう言って全員で次々に攻撃を仕掛けると、大きな魔物は一瞬で倒せてしまいなんだか拍子抜けしてしまった。

「この“祝福”ってすごっ。つまりはバフでしょ?なるほど…、聖女の術ってこんな感じのが多いのか…。」


「ばふ」と言うのはよくわからないが、ミコトは今日で“浄化”と“祝福”の2つをマスターしたらしい。

ミコトがちょっと疲れたと言うので、あまり回れていないが城に帰ることになった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ