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9話

「報告がございます!流行病が終息いたしました!」

1週間くらい経ってから、国王様の側近の人がコレラが終息したことを伝えに来た。

もっとかかると思ってたけど意外に早かったね。まあ感染の仕方が経口感染だからこれくらいなのかな。

「ミコト様、お手紙がたくさん届いております!テーブルに置かせていただいても?」

「わ、すごく多いね!テーブルで大丈夫だよ。」

そう言うと手紙を運んできた侍女さん…新しく私の侍女になったジェシーとライラックが手紙をテーブルの上に置いた。

そうなんだよね…、私が流行病を抑えたって噂が広まってから、いろんな人から手紙が届くようになった。“うちの娘と歳が近いから今度お茶会しないか”とかって言う内容のものがメイン。

なんなんだろ、“聖女と仲がいい”って言うのがステータスになるのかな?

でも私、はっきり言って何もできないよ。テーブルマナーとかは覚えたけど貴族のご令嬢とお茶会できるようなスキルは持ってないもん。


手紙に目を通し終わった後は暇だ!

「ねえアリス、ピアノ弾けるところってある?」

「ピアノですか…。確か騎士団の音楽隊が練習しているところに使ってないピアノがあったはずです。」

「そこって行っていいの?」

「はい、大丈夫ですよ。」

と言うことで、アリスに音楽室に連れてきてもらった。音楽室って名前じゃなくて近衛騎士団音楽隊練習場って言う名前の場所だけど、内装は完全に学校の音楽室だもん!

「こちらのピアノは現在奏者がおらず、またマーチングでは使用されませんのでご自由に弾いていただいて構いません。」

騎士団の人にそう言われて、部屋の隅にあるピアノの椅子に座った。少し離れたところでは、音楽隊の人たちが自主練している。自主練中に弾いていいのかなと思ったけど、ピアノの音は管楽器とか弦楽器の集団より小さいから大丈夫らしい。


「わぁ〜、これすっごくいいピアノなんじゃないの?」

久しぶりにピアノを触るから簡単な曲を弾いてみる。

あ、いけそうだわ。前と同じ感覚で弾いて大丈夫そう。そうと決まればJPOPを弾きまくろう!

そう思って最近好きだった曲を弾いてみた。楽譜とかはみたことなかったけど、コードはわかるからちょっと練習すれば弾けるようになるの。

夢中で弾いていると、いつのまにかピアノの音しか聞こえなくなっていることに気づいた。

演奏が終わると、一斉に拍手が起こる。

「みなさん聖女様の演奏に聴き入っていたんですよ。」

「聖女様ー!とても素晴らしい演奏でした!」

「このような曲調の曲は聞いたことありませんが、もしかして聖女様の故郷の音楽でしょうか!」


その後音楽隊のみなさんに色々質問されたり、もう1曲弾いたりして午前中を過ごした。

午後からは特別に音楽隊の合奏を聞かせてもらったよ。吹奏楽の演奏だけど私が通ってた中学校の吹奏楽部の5倍くらいの人数がいるから迫力がすごかった!

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