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泥酔社畜は異世界召喚でカマ切り戦士になる  作者: 青狗
突撃☆隣のクソ野郎 中編
220/258

えぴそど220 密室会談

桃犬に連れられ、倉庫の地下へと降りると、昼間とは違う通路を通り、いくつかの鉄柵門を通りながら、奥まった部屋へと案内された。


「そこら辺に適当に座れ。」


「ああ…上もまぁまぁな広さだが、地下もこんなに広いんだな。」


ジャンカーロの城壁内に、これほど広大な地下施設を準備している事を考えると、一地方貴族とは言え、南部の要所としてランスター家の底力が見て取れる。


「ここなら何でも話せるだろ。他の者も近づけて居ない。さぁ話してみろ。」


桃犬は表情を崩さず、座ったまま真っ直ぐに俺の方向を見ている。


「まず確認しておきたい。君達、フットプリンツは、この世界に何かしらの疑問を抱き、その真実を探っている。って事で間違いないか?」


「あ?なんでいきなり質問から始まってるんだよ。」


「い、いや。それによってどれを話すべきか多少は考えたいし、それに、最初から全部を話すつもりは無いんだ。」


「……成功報酬とでも言いたい様だな。まぁいい。概ね康介の言う通りだ。緋猫から聞いているんだろ?そのままだと思っておいても、違う事は無い。」


「随分と曖昧に答えるんだな。」


俺がそう言うと、桃犬は面倒臭そうに溜息をついた。


「あのな……いや、いい。さっきも言ったが、概ねその通りだ。だが、全員が全員同じ目的で動いている訳じゃない。」


それはハピスさんから聞いた『ユウジは王国も帝国も滅ぼして、まとめて一つの国を創って、自分がその王様になりたい』と言う事を含んでいるんだろうか。


「そうか…もう一つだけ聞かせてくれ。桃犬、君も王国と帝国を滅ぼし、新たに建国したいと思っているのか?」


「……それは、ベルの事か?それとも…」


「もちろん後者だ。ハピスさんから聞いたよ。ユウジって人は、自分が王様に成りたがっているって。」


「……そうだな。俺自身は別に…その点についてはどっちでもいいと思ってる。ベルと拳王が世界を掌握しようが、ユウジ君が世界を混沌に誘おうが。俺の目的は、全知全能に近づく事。そういう事にしてく。」


思った以上に、桃犬は自分の事を喋りたがらない。


だが、不十分にしろ、彼は自分の欲望を優先している事は分かってきた。


「すまないな。いきなり色々聞いてしまって。」


「全くだぜ。これも報酬に含んでおくからな。」


「ははっ、手厳しいな…じゃぁ早速。」


俺は姿勢を正すと、表情を強めに桃犬をまっすぐと見返した。


「この世界には今、三柱目の神が介入している。」


「………」


俺の言葉を聞き、桃犬の目が明らかに見開かれる。


予想以上にポーカーフェイスが苦手なのか、ギャンブルには向かない性格だな。


「そう言える根拠はなんだ。」


「俺が三柱目の神から──」


「!?おい!待て康介!それ以上は言うな!」


桃犬は何かを感じ取ったのか、俺の言葉を遮り、急に勢い良く立ち上がる。


「え?」


「おい!誰だ!ここには近づくなと言っている筈だ!」


桃犬は扉の方に向かい、扉を開けると、そこには誰も居なかった。


「ちっ…」


「……もしかして賢者か?」


「いや、違う。ベル達は今ここには居ない…今ここに居るのは、全員紅梟の配下だ…」


「紅梟ってクラバナとか言う元研究員の?」


「……ああ。時雨なんぞ得体のしれない奴らを預けて来たと思えば、やはり俺の監視が目的だったか…」


桃犬は明らかに不機嫌そうな表情を見せ、通路を未だ警戒していた。


「監視って、何か対立してるのか?派閥的な。」


「……お前に話す内容では無いが、いいだろ。もう少しだけ教えてやる。」


桃犬は扉を閉めると、何かの魔法陣を発動させ、部屋全体を覆う程の光の膜を作り出した。


「これは敵を捕獲する用の魔法だ。外気を遮断し、窒息させる事も可能なものだが、防音にも役立つ。」


そんな便利なものがあるなら、最初からしておいてほしかったが…


「い、息苦しくなってきたら解除してくれよ。」


「ああ。それで、さっきの続きだが、フットプリンツは今2つのグループに分かれている…いや、緋猫を入れると3っつとなるか。」


「さっき言い辛そうにしてたのはそれか。」


「……一つはユウジ君の野望を実現させようとする者達。もう一つはそんなユウジ君を利用しつつも、己の願望を達成させようとする者達だ。」


「桃犬は後者だろ。」


「ふんっ、俺は…大きく言えばそうだな…だが、ユウジ君をどうこうしようとは思っていない。スキルと戦う力を与えてくれた恩は返すつもりだ。」


「じゃぁ、やっぱりその利用しようとしているのは…」


「紅梟だ。あいつは既にユウジ君の側を離れ、独自で動き出している。今、一番厄介なのはアレだぞ。」


「どっち付かずの君を、紅梟は取り込むつもりなのか?」


「……いや、利用しようとしている。ベルの補佐役に俺を選んだのもあいつだ。何かあるとしか思えない。」


「つか、補佐役だったんだな。」


「悪いか?」


「いや、悪いとかは無いけど。そういえば、君達はここで何をしてるんだ?」


「おい、質問が増えてきてるじゃねーか。」


「ここまで来たら、とことん話し合おう桃犬。それが、俺にとっても、君にとっても利益になる。」


「……けっ………分かった。」



桃犬は再び立ち上がると

奥の棚から酒を手に戻ってきた

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