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泥酔社畜は異世界召喚でカマ切り戦士になる  作者: 青狗
☆ I Can Fly ☆
20/258

えぴそど20 お買い物

そろそろ別視点も書きたいところですね。

「ご馳走様でした。すみません、奢ってもらって。」


「構いませんよ。コースケ様のお手持ちが無い事は存じ上げております。それに当面の生活費はジャクシン様から渡されております。お食事の後は、コースケ様の服や身の回りの物を揃えてからギルドへ向かいましょう。」


ぬぬぬ。そういう所だよジャクシンさん。


正にアメとムチ。昨日のレベル鑑定の褒美か何かは知らないが、こっちは裸一貫スタートの無一文の身。生活品を提供してくれるのは素直に嬉しい。


仕方ない、監獄の事については目を瞑り(つむり)、会ったらお礼を言っておこう。俺はギルドの方向を見ながら、心の中でもありがとうございますと言っておいた。


「いつまで食べてるのー?もう準備できてるよー!」


声がする方に振り向くと、店の扉の所でメイエリオが手を振っていた。その後ろを見るとユージリンと知らないおっさんが立っている。


「到着した様ですね。参りましょうかコースケ様。」


フルブライトさんに付いて店の外に出ると、ユージリンが話しかけてきた。


「やぁ、コースケ。この間はちゃんと挨拶してなかったよな。冒険者Bランクのユージリンだ。改めてよろしく。それにしてもスケアリーベアーを倒すなんて凄いな。尊敬するよ。」


「あ、あぁ。なんとか…必死だっただけだよ。」


今回の熊騒動の中、商人達を街まで逃しきった功績によりBランクに昇格したらしい。なんでこいつが居るんだ?


それよりも、こいつはメイエリオからなるべく離したい。また目の前でイチャイチャモードに入られたら、今度こそ鎌を使ってしまうかもしれない。


俺は若干、不機嫌さを出したままユージリンと左手で握手をし、隣に立っている小太りの男に目を配る。男はこちらに一礼をし、早口な口調で喋りだした。


「私はエブリン商会のチレダと申します。この度は我が商会の金塊を守ってくださり深く感謝を申し上げます。」


金塊ってなんぞと疑問を頂いていると、メイエリオが俺が運んでいた宝箱の事だと教えてくれた。


そう言えば、いつの間にかどこに行ったか分からなくなっていたが、メイエリオが商会に渡してくれていたのか。


だが、あの宝箱を持った時、それほど重くは感じ無かった。もしかして金は少量でもかなり貴重なのか?商会からわざわざお礼に来る程の価値なのであれば、返さずもらっておくべきだったか。


「あぁ、いえ、お役に立てた様で良かったですよ。」


腹に抱えた欲を隠し、当たり障りの無い返事をしておいた。


聞けば、相当な量の金塊が詰まっていた様だ。

お礼としてエブリン商会が、俺の服や今後に必要そうな生活用品を無償で提供してくれるとの事。相当な量…よく持てたな俺。


「ありがとう…ございます。でも住む家も無いし、無一文で…はっ!?もしかしてあの牢屋に住むの俺!?」


フルブライトさんが、ははっ!と笑いながら答える。


「昨晩、あちらの監獄牢に案内されたのは、ジャクシン様の趣味の様なものです。恐らくはからかわれたのでしょう。コースケ様の住居に関しては空き家を用意しております。すぐにでも入居できますよ。」


あの女許さねぇ。

感謝の視線を向けていた少し前の自分を殴りたくなった。


「空き家…一軒家ですか?なんでそこまで。こんなに恩恵を得られる程の事はしていませんが…」


「それは私にも分かりません。ジャクシン様に直接聞いてみて下さい。」


フルブライトさんのハニースマイルが炸裂する。

高待遇が来ると逆に怖くなる程にはジャクシンさんに不信感を抱いている。きっと俺だけじゃなく、誰でもこうなるに違いない。


その後、エブリン商会が運営する店舗に連れてきてもらった。そこには俺がこの街まで引いていた荷車があり、こちらも差し上げますと言って貰えた。


俺からすればこの世界で最初にできた相棒の様な存在だ。いや、言い過ぎた。ただの荷車だ。


チレダさんの見立てで服や家具など、色々と見繕ってもらった。数も多く、こんなにいいのかと遠慮してしまうレベルだ。そのまま次々と荷車に積まれていく。ふとユージリンが言う。


「コースケ。武器や防具はどうするんだ?」


ほうほうほう、はいはいはい。そこですよね。

ファンタジーならではの、現代人からすればコスプレが楽しめるじゃないか。武器については少し考えがある。


俺の知識や経験があれば、充分商人としてもやっていけると思う。この世界の事や、各国の状況を知る為に商人はベストである。


だが、せっかくハードワークの社畜から解き放たれた今、フリーランスの仕事がキラキラ眩しく輝いている。その代表が冒険者だ!


「チレダさん、不躾なお願いなんですが、武器を一つ譲って頂く事は難しいですか。」


せめて短剣だけでもあればと、相場も分からない状況で確認してみる。チレダさんは二つ返事で武器も防具も差し上げますと言ってくれた。いやいや、ほんと俺はどんだけの金を運んでたんだ。



俺は隣の冒険者用の武防具店に案内してもらった

逸道:什造ショッピング

**************

死神:什造 じゅうぞう

貧乏神:丞之座 すけのざ

疫病神:郭東 かくとう

**************

私の名前は什造。

みんなからは『ジューちゃん』って愛称で可愛がられているわ。


今日は地球に戻って日本にお買い物に来ているの。

お金はどうしてるのかって?

週に3回、江戸川区のホテル清掃のアルバイトをしているわ。

時給は1100円よ。


本当はカフェとかお花屋さんになりたいのだけど、どこも採用してくれないの。


で、何を買うのかって言うと…

ジャーン!このドレス!

ゴスロリ界屈指のベ○ビーザ…やめとこうかしら。

とにかくこれを買う為に必死に貯めたのよ!


明日は康介ちゃんに会えるし、ウンとオシャレしなきゃ!

康介ちゃん喜んでくれるかしら♡

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