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泥酔社畜は異世界召喚でカマ切り戦士になる  作者: 青狗
未来へと続く選択
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えぴそど146 ルート選択

「アルネロ、帝国に行くなら、俺も連れてってくれ。」


俺は咄嗟にそう言った。


「いらん。じゃまだ。」


アルネロは音速で断ってきた。


「な、なんでだよ!今ハピスさんも言ってたじゃないか、ヤバい相手だし、一人だと厳しいって。」


「……そのはなしから、なんできさまをつれていくはなしになる。どうせならもっとヤクにたつやつにするだろ。」


「ぐぬぅ。」


今までの事を思えば、アルネロに迷惑をかけて来た事が多すぎて、その言葉に反論出来なかった。


「だいいち、きけんだからといって、なぜきさまはついてこようとする。それをいうなら、ハピスとユージリンのたびもきけんだろうが。」


「それはそうだけど、アルネロは一人で行こうとしてるじゃないか!そんな危険な事に、女の子一人で向かわせるなんてできない!アルネロも俺にとっては、もう大切な仲間だ!」


俺は真っ直ぐ目に力を込めアルネロを見つめた。


「……そういいだすとおもって、いいたくなかったんだよボケが……」


「え?なんて言った?」


アルネロが小さく何かを呟いたが、酒場自体がうるさく、その声は掻き消されてしまった。


「わかった……つれていってやる……とうぞくもいっしょにな。」


「やった!!」


「うぉ!?俺もか!任せろアルネロ嬢!」


「だが、じょうけんがある。」


「条件?」


「わたしがジャマだとかんじたら、なにがあろうとそくじにかえってもらう。」


「う、気をつけます。」


「つぎに。」


「次!?」


「ああ、つぎに、サブダブとたたかうのはわたしだ。ぜったいにてをだすな。」


「………了解だアルネロ。譲れないものがあるんだろ?そこは約束するよ。」


「いいだろう。なら、わたしからジャクシンさまに、キサマらがまちをでるきょかをとってやる。わたしがかんしやくになればいけるだろう。」


そう言うと、アルネロは鼻を鳴らし、ワインを瓶ごと呑みだした。


ひとまず、これで俺達全員の今後の方針が決まった。


メイエリオはレンジャーの資格を取り、弓術強化の為に故郷へ戻る。


ハピスさんとユージリンは、アスタリア王国内にあるフットプリンツの施設を探し、装置を破壊する旅に出る。


俺とヤッパスタは、アルネロに付いていき、オキリス帝国に居るサブダブをぶっ殺しに…物騒だな。


「なあ旦那、トモとシュナはどうするんで?」


「どうするも何も、シュナは家に居て貰うとして、トモを帝国に連れて行くのは…」


「ムリだ。どうやってもめだちすぎる。あれはおいていけ。」


「だよなぁ…シュナもなんだかんだ、留守番ばっかりだしな…」


「じゃーさ、私がシュナちゃんとトモを預かろうか?さっきのコースケの言葉じゃないけど、私も女の子一人の旅になるんだし。」


言葉の端々が何気に刺々しいメイエリオがそこに居た。


「メ、メイエリオの勉強の邪魔にならなければ、お願いします…」


「うん、大丈夫だよ。シュナちゃんは家の事も出来るだろうし、トモは私にも懐いてくれてるし。コースケが居なくても私なら一人で出来るし。」


不穏な空気が流れつつも、これでメンバー全員の行き先が、本当に決まった。


「でも、なんだかこのままみんなバラバラなままにならないか心配だよね。」


メイエリオの呟きに、ヤッパスタとユージリンが反応する。


「じゃぁよ、期限決めりゃいいんじゃねーか?」


「ヤッパスタ、無理だよ。みんな目的も目標も決まってるけど、どれくらいかかるかなんて掴めないさ。」


「そりゃそうだな。うーん…」


「むぐむぐむぐー」


両手に持ったフォークに肉を刺したハピスさんが、口いっぱいに頬張った食べ物を噛みながら何かを言っている。


「ちゃんと食ってから言えよハピス嬢。」


『むぐむぐ…ごくん』


瞬きしないまま咀嚼する光景は些かホラーだ。


「ふー……1年は?どんなに長くても、目的を達成出来て無くても、1年後には集まるってのはどうかなー勇者も拳王もそんなすぐに戦争始められないでしょ。」


「私は近いし、大丈夫です。」


「いいんじゃなかな。アルネロは?」


「……わたしがきさまらにいちいちほうこくするひつようがあるのか?ゴミととうぞくだけもどればいいだろ。」


「駄目だよーアルネロちゃん。さっきも康介が言ってたじゃいー仲間だんだから、な・か・ま。」


「…………すきにしろ。」


不機嫌さが戻ってきたアルネロは、ワインの呑み過ぎで顔が赤く目も虚ろだ。


「よーし、じゃあ決まりだねー!1年後にシャボ○ティ諸島で集合だー!」


「どこなのそれ。」


ユウジの記憶か、ハピスさんがぶっ込んで来たが誰一人理解出来ていなかった。


俺はあえて反応せずエールを飲み干す。


その後、その日はそのまま日付が変わるまで飲み明かし、家に帰り寝床に入る。


明日からは旅立ちの準備に入る。


1年後、きっとそれぞれの成果と成長に驚かされるんだろう。



俺は楽しみにしつつ

明かりを消した

筆者、年度末の仕事に追われチェックが出来ない為

3/30火 3/31水 4/1木の更新をお休み致します。


次回掲載は2021/4/2金曜AM6:00となります。

申し訳ございませんがよろしくお願い致します。。。

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