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129 新しい案内人

組織の男の名前は蛭子ヒルコというらしくこの近くの町からやって来たそうだ。。

どうやら彼の所属する組織に情報が入り討伐依頼が出されたらしい。

ちなみに組織の支部は各地に存在し、それぞれに所属する組織の支部でなければお金は受け取れないそうだ。

言っては何だけど効率の悪そうな感じがプンプンする。


聞いた話ではこの時代にある組織は4つ。

それぞれが玄武、青龍、白虎、朱雀と四神の名をそれぞれに名乗っているそうだ。

ヒルコが所属するのはその内の玄武で4つの組織の中では穏健派の集まりらしい。

他の3つは仕事の取り合いになると現場で争いを起こしたり殺し合ったりしているそうだ。

そのため組織の中で最大の勢力を持っているのが青龍で、最弱が玄武となっている。

そして同率2位と言った感じで朱雀と白虎が間にある。


俺から言わせれば何バカやってんだと言った感じで、そんな事をしてるから魔物に付け込まれる事になる。

ハルアキさんから聞いた話だと、この時代が最も邪神側へ寝返った者が多く、その処分も大変だったそうだ。

恐らくは組織の腐敗も大きな原因だったのだろうけど、人の心は傾きやすいと言っても面倒なことだ。


「それなら、まずは俺も組織に入りたいからその手配を頼めるか?」

「構わないが良いのか。お前なら青龍にでも簡単に入れるぞ。」

「そっちは別の形で接触するから気にしないで良い。どうせ玄武で活躍すれば向こうから声を掛けて来るだろ。」

「分かった。あと・・・その熊は何なんだ?」

「仲間だ。」

「いや、確かに犬とか鳥を従えてる奴はいるけど。」

「従えてるんじゃなく仲間だ。そこを間違えるなよ。」


俺とヒルコとの会話に耳を傾けていた母熊は俺の言葉にフッと鼻息を吐き出して肩の力を抜いた。

最初は従えるつもりだったけど力を得たなら話は別だ。

言葉も理解するし、その辺の魔物なら十分に戦えるだろう。

偶然あの魔物がコイツより強くて力を得たばかりの母熊では相手が悪かっただけだ。

ステータスでレベルを得た今なら、魔物を倒して行けばそう遠くない内に雑魚と変わらなくなるだろう。

そしてヒルコは熊親子について渋々納得すると小さく頷いた。


「それなら今から町に戻るからそこでお前の事を登録しよう。先に言っておくけど周りの奴の事は気にするなよ。いいか絶対だぞ。」

(こんな時代からフリとかあったんだな。これは到着してからが楽しみだ。)


その後も焚火を囲んでヒルコから色々な情報を聞き出し、朝になってから出発の準備を始めた。


「今日は目玉焼きにでもするか。」


俺は卵を4つ取り出すとそれを焼いてパンの上に乗せる。

そして塩を振って準備を終えるとその一つをヒルコへと差し出した。


「お前も食っとけ。これから歩くんだから胃に物を入れておかないと持たないぞ。」

「何だこれは?」


すると受け取ったヒルコは卵ではなくその下の食パンに興味を引かれた様だ。

そう言えばこの時代の日本でパンって食べられてなかったのか。


「これは穀物を粉にして練った物を焼いた食べ物だ。疑問はあるだろうけどまずは食べてみろ。」

「練り物みたいなもんか?」


既にその横ではアケとユウが美味しそうに目玉焼きを乗せたパンを食べている。

こちらは警戒心が無さ過ぎる気もするけど、これからゆっくりと色々な事を教えて行けば良いだろう。

そして視線をヒルコに戻すと既に食べ切ってしまったようで、指に着いた卵の汁を舐め取っている。

どうやら大人には少な過ぎたみたいだけど、卵には限りがあるので今日は別の物で代用する事にした。


「足りないなら乾燥させた果物もあるぞ。」

「・・・ああ、すまない。少し貰えるか。」


そう言ってヒルコは足りない分をドライフルーツで補うと腹が満ち足りたようで立ち上がった。


「それじゃあ案内するよ。」

「ああ。」


ヒルコの言葉で俺も立ち上がるとアケとユウを立たせて母熊の背中に乗せる。

そしてテントに近寄るとそのままアイテムボックスへと収納した。


「さっきから思ってたが、どうやって出したり消したりしてるんだ?」

「ちょっとした術の類だ。他の奴には使えないから言いふらすなよ。」

「あ、ああ。まあ、術者が自分の術を秘匿するのは良くあるらしいからな。この刀の製法もそうだけど高度な物ほど使い手を選ぶ。時に分相応な術を体得してそれが原因で死ぬ奴も居るそうだからな。」


そう考えればスキルでの取得は楽で良い。

称号には頻繁に悩まされるけどスキルに関しては出来ない事は選択肢から除外されているしデメリットも今のところは無い。

ただし今の話からアケとユウに関してはこちらで気を配る必要がある。

ステータスの見た目は俺と一緒でも作った奴が違うので、もしかすると変なのが含まれているかもしれない。

安全の為にもスキル取得はなるべくゆっくりと確かめながらしていこう。


そして、その後しばらく進むと橋の掛かった川に到着した。

ここなら丁度良いので2人をお風呂に入れる事にする。


「ちょっとここで風呂に入れるから時間をくれ。」

「そう言えば歩きながら薪を結構拾ってたな。」


俺達は河原に下りると河辺へと行き少し離れている所に立ち止まった。


「どうするんだ?川で洗うのか?」

「そんな事して風邪でもひいたらどうするんだ!これから風呂を作るんだよ。それじゃあ頼むぞ。」


そして俺が声を掛けると母熊が川の横に穴を掘り始めた。

それに並んで俺も手を使い穴を掘り始める。


「まさか手で掘るのか!?それだと何時間が掛かるか・・・。」


しかしヒルコの言葉は途中で止まり目と口を大きく広げて固まってしまった。

ちなみに俺達の掘る速度は尋常ではないのは言うまでもないだろう。

その結果俺達全員が入っても問題ない程の穴があっと言う間に掘り終わった。

その間にアケとユウが火を焚いて河原の石を熱し始める。

そして、俺は水を穴に引き込むと泥水が消えるまで水を循環させ、綺麗になってから河原の丸石を放り込んで下へと引いて行く。

そして、あとは再び2人の出番だ。


「それじゃあ2人とも火のイメージは出来たな。」

「「うん!」」

「それじゃあ一発行ってみよう。」

「「う~ん、業火!」」

「わ!本当に出た!」

「ホントだ。私達にも出来たね!」


2人は数値から魔法の特性があったので攻撃魔法と詠唱短縮を取得してもらった。

子供なので長い呪文を唱えるのは難しいだろうし、短縮しておかないと実用性が無い。

それでなくてもこの時代は危険なので敵に抗う手段は早い段階で必要となる。

そして程よく水も温まったので2人の服を脱がせて風呂に入れ、まずは体を温める。

今の状態ではあまり意味は無いんだけど俺の心の問題だ。

そして汚れて絡まっている髪を洗ってやり、湯船から出てから1人ずつシャンプーで何度も洗ってやってからリンスを付けてやる。

それだけして後は体をタオルで綺麗に擦ってやると可愛い女の子の誕生と相成りました。


「2人とも綺麗になったよ。」

「お兄ちゃん、そんな事言ったら照れちゃうよ。」

「なんだか胸がフワフワします。」


そして、ついでに数字の数え方を教え、その間に母熊は子熊を連れて川で直接汚れを落としている。

そして、あちらもついでに魚の取り方を教えている様で、今日の昼は魚の塩焼きとなった。

当然、魚も初めて食べる2人はとても大喜びだ。

俺はそれを見ながら喉に骨が刺さらないかと心配しながら片手にポーションを握って様子を窺う。

ちなみに覚醒者はそんな事を気にしなくても大丈夫なのだと思い出したのはしばらく先の話だ。


そしてヒルコは2人の魔法に驚いて飯の時まで放心状態になっていたのは言うまでもない。

その後、食事を終えて綺麗になった二人に再びボロの服を着させると俺達は町へと再び歩き始めた。


(町に到着したら新しい服も買わないといけないな。)


まだ幼いから成長期の事も考えて新しいと言っても古着くらいが丁度良いだろうか。

そう言えばこの時代の日本に古着ってあるのか分からないので、その辺はヒルコに後で相談してみようと思う。

そして道行く人たちを仰天させながら町へと近づいて行った。

すると町に着く前に何やら武器を持た人々が向かって来て俺達に声を掛けてきたおで、どうやら熊親子が問題のようだ。


「お前達、その熊と何処へ行くつもりだ。」

「ちょっとそこの町までお花を摘みに。」

「お前は何をふざけているのだ!ええい、ひっ捕らえて聞き出してやる!」

「は~・・・お前はどうして話をややこしくするんだ。」


どうやら俺の冗談はこの時代では通用しなかったみたいだ。

でも昨日までは野生だった熊を引連れて町に入ると言えば、現代でも警察に逮捕されるかもしれない。

確か騒乱罪とか言うのが当てはまる気がする。

するとヒルコは俺達の前に出ると懐から木札の様な物を取り出した。

まさかこれが時代劇でよく見る「これが目に入らぬか!」て奴か!


「いや~すみません。お騒がせしてしまって。」


そう言ってヒルコはヘコヘコと頭を下げると彼らに近寄り木札を慎重に手渡して見せる。

なんだかどう見ても飛び込みの営業サラリーマンが名刺を渡している様にしか見えず、さすが穏健派の組織である玄武の人間と言ったところだろう。


「うむ、そうか分かった。お前達は他の奴らと違って問題を起こさないからな。コイツ等はお前たちでしっかり管理をしろよ。」

「いつもありがとうございます。」


そしてヒルコは深く頭を下げて彼らが居なくなってから顔を上げた。

しかし、どうやら他の組織の奴らは頻繁に問題を起こしてるみたいだけど、組織同士でいがみ合っているなら同じ町で出会えば険悪にもなるだろう。

逆に言えば玄武は他の組織からは気にも留められないか、かなり見下されてるって事になる。

するとヒルコは大きな溜息と共に胸を撫で下ろすと俺に視線を向けた。


「頼むから町の中では大人しくしててくれよ。」

「可能な限り善処しよう。こう見えても俺は温厚で有名な男だ。今だって冗句で和ませようとした所だったんだ。」

「その冗句というのが何か分からないけど、彼らも最近は組織同士の争いが激化して気が立ってるんだ。取り締まろうにも俺たちの存在は公には出来ないし、捕まえる事も出来ないからな。」

「どうしてなんだ?アイツ等は悪い事をした奴を捕まえるのが仕事だろう。」

「それが上からのお達しだからさ。俺たちが仕えているのはこの国の最高権力者であるあの方々だからな。誰も文句なんて言えないのさ。」


それで好き勝手しているならそれは虎の威を借るキツネじゃないだろうか。

そうなると腐敗が少なそうな玄武のメンバーに出会えたのは本当にラッキーだったかもしれない。


「その辺は後で詳しく聞くからまずは俺達をそこに案内してくれ。」

「ああ、ついて来てくれ。」


ヒルコはそう言って町へ入って行くと中央の方へと歩いて行く。

その間にも熊を連れている俺達は周りから不審な目で見られているけど手を出されなければ問題ない。

ただ、それを少しでも緩和するためにヒルコは頭を掻きながら無害そうな笑みを浮かべてヘコヘコ頭を下げている。

出会ったばかりの俺達の為にこうして頭を下げているのだから本当にお人好しのようだ。

そして次第に人が減り始めると周囲は異様な空気に包まれた。

言うなれば町のこの一画だけ今にも戦争が起きそうな気配を放っている。

物陰からこちらを見ている奴らの目は鋭く光り、俺達をまるで観察しているようだ。

そして、その区画にある一軒の建物へと俺達は案内された。

どうやら暖簾が掛かっている様でそこには可愛らしい亀の絵が書かれている。

もしかしてこれが玄武の支部を示すマークなのだろうか。


「ヒルコ、この絵は何だ?」

「これが俺達の組織を示す旗印みたいなものだ。町でこれと同じ印を掲げている所が俺達の支部と言う事になる。暖簾以外に軒下に旗を立てたり吊るしたりしている所もあるから見逃すなよ。」


そして支部の前で説明を受けていると周りにあるそれぞれの支部から男達が現れた。

総勢で15人と言った所でまるで漫画に出て来る浪人風の服装をしていて、肩口にはそれぞれの組織を示す刺繍がされている。

するとそいつ等はこちらにやって来て俺達を囲むと揃って笑い声をあげた。

どうやら聞いていたよりかはそれぞれの組織の仲は良好な様で、こうやって笑い合えるのだからどうして殺し合いなんてしてるんだろうか。


「ハハハ!とうとう玄武は子守りまで始めたのか。」

「それで、その熊の皮は何処で手に入れたんだ。」

「お前らみたいな弱小にはお似合いな連中だな。」


視線をヒルコに向けると笑みは浮かべているけど手だけは強く握り締められ、口元も強く噛み締められている。

どうやら、コイツ等は俺達を馬鹿にするためにここへと来たようだけど、笑われたからと言って怒るのは大人気ないという奴だろう。

そして奴らの揶揄いの言葉は次第にヒートアップして行く。


「その熊の上の奴らはどうすんだ。この町の遊郭にでも売り飛ばすのか。」

「それなら店に出られるようになったら俺達が上客になってやるよ。」

「まあ、金を出せば俺達が誰をどうしようと文句を言う奴はこの町に居ないけどな。」


どうやら、この中にはロリコンも混ざっているようだけど、俺はシスコンは許してもロリコンは許さん!

コイツ等にはちょっとだけお仕置が必要のようだ。


俺は周囲を見回し支部の横に立て掛けてある細い竹竿を見つけた。

そして、それを手にすると肩に軽く立て掛ける様にして男達の前に戻る。


「何だこのガキは?」

「釣りなら外に川があるからそこに行きやがれ!」

「教育的指導。」


俺は竿を横に一閃すると1撃で男達を薙ぎ払った。

彼等は竿で殴打されたとは思えないほど後方へと吹き飛ばされ受け身も取れずに地面へと倒れ込む。

そして顔を上げると何が起きたのか理解できないといった表情が浮かび、理解が出来た奴から順番に顔を赤らめて立ち上がった。


「テメー何しやがった!」

「こいつガキかと思えば術者か!」

「ガキが!俺達にたて突いた事を後悔させてやるぜ!」


男達は互いに声を掛け合い、腰の刀を抜き放つと再びジリジリと間合いを詰めて来る。

こういう連携が取れるのにどうして仲が悪いのだろうかと本当に不思議に思えて堪らない。

そして再び竿を構えると今度は地面へと向けて一閃を放つと、そこには竿の長さと同じ深さで細い溝が刻まれた。


「怪我をしたい奴からその線を越えて来い。」


ただし今から放たれる威圧に耐える事が出来ればの話だ。

俺は男達を睨みつけると弱めな威圧から始めて少しずつ強くしていく。


「グ・・どうなってるんだ!?」

「コイツ本当にガキか・・・!?」


どうやらコイツ等の中で俺の威圧に耐えられる奴はいないみたいだな。

すると男達の中で動きが変わる奴が現れ、その視線が一瞬アケとユウに向けられた。


「そいつ等を人質に取れ!」


その途端に一番近くに居た奴らが俺を避ける様にして飛び出してくる。

しかし残念な事にそいつらは俺の引いた生死を分けるラインを飛び越え、更には最もしてはいけない行動に出た。


「任せる。」

「ゴフッ!・・・ゴアーーー!」


そして母熊が口を大きく開けて咆哮すると向かっていた男達の足が止まった。

しかも完全に足が竦んでしまい刀もガタガタと振るえほどに体も震え、碌な構えも取れていない。


「ほ、本物だ・・・。」

「バ、バケモン!」


やっぱり本物の捕食者が威圧と共に咆哮を放つと普通の人間には効果てきめんのようだ。

しかも身体スペックは俺達を大きく上回るので強さもかなりのモノになっているだろう。

そして母熊は男達に歩み寄ると片腕を上げて横薙ぎに振るうと相手の刀を完全に粉砕してしまう。

それと同時に激しい風圧が男達を押し返し、俺の引いた線から外へと押し出した。

しかしコイツ等も優しいアケとユウに命を救われたらしく、肉塊にはされていない。

それでも男達は得物と一緒に心も砕かれてしまい這いながら自分の支部へと逃げ込んで行った。

そして他に誰も来ないのを確認すると威圧を解いて背中を向けた。


「今は見逃してやる。これからは玄武を舐めるなよ。」


すると男達はその場で膝を付くように座り込むと荒い息を吐きながら額から滝の様な汗を流し始めた。

しかし俺が背中を向けた瞬間を狙って1人の男が静かに立ち上がり、剣を構え無言で駆け出すと俺に向かい突き出して来る。

その突きは完全に俺の胸を捉えると男は口元に笑みを浮かべた。


「やっぱりガキはガキだな。綺麗事じゃ生き残れねえんだよ!」

「そうだな。それは俺も大賛成だ。」

「な!どうなってるんだ!?」


男は返って来るはずのない声を耳にして驚愕の表情を浮かべている。

そして視線が剣先に向けられ、そこには僅かにも突き立っていなのを確認すると恐怖の表情へと変わっていった。


「お、鬼だ!コイツ・・・人間じゃねえ!」

「何言ってるんだ。そういう脅威と戦うのが俺達の仕事だろう。この程度で同じ人間を化物扱いしないで欲しいな。でもお前は一線を越えた。俺はアイツ等みたいに優しくないから覚悟しておけよ。」


胸にある刀を軽く摘まむとそれを指の力だけで少しずつ圧し折って行く。

そして折れた分の距離だけ男との距離が縮まり刀はとうとう鍔と柄だけになった。


「覚悟は出来てるな。」

「ヒッ・・・ひゃーーー!!!」


そして、男は恐慌状態となり、逃げる様に線の外へと逃げ出して行く。

しかし、それを越えても既に手遅れであり、もはや助かる手段は存在しない。

俺は即座に間合いを詰めると手に持つ竿を一閃させた。

それによって体が2つに両断され、男は恐怖に染まったデスマスクを周りに居る連中へと見せつける。


「いいか。今のお前らは生きてるんじゃない。俺達に生かされている事を忘れるなよ。これからは死にたくなければ組織が違う程度で争うな。それが出来ないなら最優先で俺がお前らを殺す。分かったら首を縦に触れ!」

『『『コクコクコク!!!』』』

「分かれば良い。俺の気が変わらない内にそれぞれの支部に帰れ。」


すると男達は逃げる様に自分の支部へと戻って行くのでそれを見届けてから再び背中を向けて歩き始めた。

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