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ダンサー
僕達の官能的なダンスは世界を麻痺させる。
誰にも真似出来ないパフォーマンス。
ダンスフロアには君と僕の二人きり。
ミラーボールは僕達だけの為に回り、照らしてくれるよ。
まるで、映画の主役にでもなったみたいなエネルギーで踊り狂う僕達を、一体誰が止められるというのだろう。
感覚が鈍った思考回路では、何を考えたって無駄なだけ。
そんな時は、心の音に身を任せて身体を揺らす。
ただそれだけで、自分の存在を確認する事が出来る。
生きてる意味なんていらない。
そんなものは、はなからないんだよ。
それに気付いた時、僕は誰よりも強くなれる。
そうなってしまえば、もはやダンスフロアもミラーボールも不要になる。
僕と君さえいればいい。
答えはシンプル。