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雌牛と熊と偽剣豪の異世界奇譚  作者: てんてん
王国編
15/16

王国編Ⅹ

「ちょ、服!服を着ろ!」


顔を真っ赤にしてマチルダが叫んでいる。


「だから今日お前を抱くって言っただろうが。」


何故こんなにも動揺しているのか。


「あれは場所を移すっていう意味で遠回しに伝えたんじゃなかったのか!」


「なんでそんなめんどくさいことをする必要がある。」


俺の気持ちは伝わってなかったのか。


「まあいい、お前はもう俺のものだ。ほれさっさと脱げ。」


こいつ結構いい体してるからな。辛抱たまらん。


「だ、だが順序というものが…。」


「つべこべ言うなよ、生娘じゃあるまいし。」


マチルダは顔を赤くしたまま俯いている。


「お前、もしかして初めてなのか?」


これほどの女が貞操を守っているとは思わなかったな。


「うるさい!初めてで悪いか!母様から自分より強い相手でなければだめだといわれてきたのだが…。」


「その相手が俺だ。」


「いや、そうなんだが!だがしかし心の準備が…」


ええい、ままよ。

マチルダをそのまま押し倒した。


その体は鍛えられてはいるが、程よく肉もついている。

しかし、ひどくこわばっており、震えていた。


「はぁ、興が削がれた。やめだやめ。」


そういって俺は押し倒す態勢をやめ、ベッドに腰掛けた。


「な、なんで、私はお前を私欲のため殺そうとしたんだぞ?お前が何をしたって文句を言うやつはいないんだぞ?」


「無理矢理犯すのも悪かねぇが、まぁなんだ、いい女には向こうから誘ってもらいてぇんだ。うん。」


俺の美学みたいなものだな。そういうことにしよう。なんか情けねぇ気もするが。

だってこんなにも震えた女とやれるか?

人間のメスは難しいな。自ら誘うやつもいるが、力を示しても屈しないやつもいる。


「そうか。」


マチルダは何かすっきりとした顔をしてそう返した。


「ああ、お誘い待ってるぜ。」


「なら今だ。」


マチルダはそう答え、ベッドに腰掛けていた俺を抱きしめた。そのままベッドに引きずり込まれていく。


「おいなんのつもりだ、我が身を案じてなら…」


言葉の続きは柔らかな唇によって遮られた。続いて生暖かい舌が口内を侵していく。


「母様からいい男は絶対に逃がすなと教えられてきたのでな。それなりに技術もある。ガイ、お前を()()()()にしてやる。」


先ほどのこわばりも嘘のように消え、マチルダは妖艶な笑みを浮かべていた。


「こりゃあ驚いたぜ!だが俺も人のものになる気はない。どっちが主人かはっきり教えてやんねぇとな!」


そう言い、俺はマチルダの服をひん剥いだ。












事を終えた俺たちは立場が一転していた。


「おい、初めてって嘘だろお前。」


信じられん。あんな技を処女が使えるわけがない。


「ふふっお前も確認しただろ?ついさっきまで処女だったぞ。」


「いや、見間違えだ!でなけりゃおかしいだろ!最初に顔真っ赤にしてたのも演技なんだろ?」


俺がそう言うとマチルダは大笑いした。


「なんだガイ?負け惜しみか?情けない。最初に顔真っ赤にしたのはホントだ、だがあんなにも強いお前の喘ぐ姿がかわいくてな、つい私もいじめてしまった。」


くそ!負けて泣いてた姿はどこに行った。


「うるせぇ!次はこうはいかねぇぞ!お前は俺のものだからな!」


次こそはわからせてやる。


「そうだな、また何回でも甘えればいい。」


そう言いながらマチルダは豊満な胸で俺の顔を包み込んだ。


「クソォ!やめろ!てか気になってはいたが、なんだその口調!あった時と雰囲気ちげぇぞ!」


「ハハハッ、何も聞こえんな。こら動くな、くすぐったいではないか。」


マチルダはそう言い髪をなでる。

それは暖かく、心地良く、おれは本気で抵抗できなかった。


投稿遅れて申し訳ありません。

ゴールデンウィークの間は実家に帰省していたのですが、アパートに戻ってから体調を崩してしまいました。休み過ぎるのも体によくありませんね。

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