09 配達者
「案外弱いな。ちょっと短刀振ったら死んじまった」
「……す、すごい…………。
指定危険モンスターをあっさり…………」
感心してくれるのは別にいいんだが、
俺が聞きたいのは
「そんで、お前。
なんで俺の後つけてた?」
「うぇ!? あ、えっと、その、ごめんなさい……」
謝られても……。
こっちが悪いことしてる気分になるな。
女の子は、ひとしきり謝ってからようやく本題を話し始めた。
「あの、これ、ギルドマスターに届けるように言われて……」
これって…………指輪?
小さな赤い宝石がついた指輪だ。
「何これ」
「せ、説明されてないんですね……
この指輪は<レジスト・リング>。
み、みんなは普通に<リング>って呼んでます……。
リングはギルド参加の時にとった血を魔法で結晶化したもので、その血が流れる人の情報が一通り記録されてます。
つ、着けてると倒したモンスターの情報とかが記録されて、同時にそれに応じた報酬も記録されるんです……。
どんなお店でもそれを使えば支払いができるので、
べ、便利なんです……えへへ…………」
「へえ……ありがとな」
…………そりゃすごい。
ここに来てから始めて魔法の恩恵を受ける気がする。
しかし、この子。
黒いローブに大きな黒い帽子、それにねじれた杖。
これは……
「お前、魔法得意なのか?」
「な、なんでわかったんですか……?」
お前がその格好だからな。
なんでわからないと思うんだよ。
「<魔導師>とかいうやつか?」
「そ、そそそそそそんなわけないじゃないですか!
わ、私はただの<魔術士>で……魔導師だなんて……」
なんだ? 魔導師ってたくさんはいないんだっけ。
ギルドマスターの話聞いときゃ良かったかな……。
「り、リリィ……です…………」
「は?」
「リリィ・マクマイン、私の、名前……です…………」
自己紹介……そういや、ここに来てから誰かの名前聞いたの初めてだな……。
リリィ……リリィ・マクマイン。
「桜田勇太。<暗殺者>だ」
こんにちは
小夜寝草多と申します。
新キャラ登場!
それっぽくなってきました。
皆様が混乱しないように頑張ります。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
これからもよろしくお願いします。




