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第3章 13
「そこ、結構ハードって噂だぞ」
茉子から如何にハードなアルバイトか聞いていた俺は大庭にそう言った。
「まぁそうだろうな、こんだけ時給高けりゃ」
大庭はあくびを噛みしめた。アルバイト誌を見ながらもきちんと講義のノートを取っているから、なかなか侮れないやつだ。その他にも、大庭はかなり頭が回ることを窺わせる言動を時々する。
「うん? どうした?」
その言動を思い出して大庭をじっと見ていたからだろう、さすがに気になったらしい。
「いや、大庭って本当要領良いよなーって思って。あと何気にちゃっかり者」
「褒めるか貶すかどっちかにして下さい」
とそこで教授が板書を消そうとする。
「あっ先生、もう少し待って頂けますか」
すかさず大庭が声を上げた。この度胸も大庭のすごいところだ。




