第2章 19
最近飲んでいなかったからアルコールが回るのが早い。いつの間にか、ビンゴが始まっていた。
「何、これ? 何書けばいいの?」
渡された用紙を手に、隣にいた新人の木賀に尋ねる。
「忍がせっかく説明してたのに聞いてなかったんですか?」
と呆れられながらも、この会に来ているメンバーの名前で埋めることを教えられた。取りあえず朝比奈は書くだろう、次に隣にいるから木賀…ぐるっと見回して、茉子ちゃんと目が合った。
「茉子ちゃんの名前書いてあげよう、茉子ちゃん可愛いから」
少し睨まれてしまった。
俺が名前を書いた人は全然当たらない。ちらっと木賀の用紙を見ると、結構な数が埋まってきている。
「木賀すごいじゃん。もうすぐだね」
「私いつもすぐこんな感じになるんですけど、ここからが長いんです」
「…お次の方は…大庭さん!」
木賀との会話に、朝比奈の俺の名前を呼ぶ声が割って入る。
「え、俺? ウウェーイ」
立ち上がると、茉子ちゃんが苦笑いしているのが見えた。
「大庭さんにお題についてお話して頂くその前に、ビンゴになった方はいますか?」
朝比奈が皆に呼びかけるが、手を挙げた人はいない。




