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第2章 16

 もうそろそろ渋谷の外れだ。人が多くなってきたから、茉子ちゃんから目を離さないようにしよう…と早速、茉子ちゃんが見当たらない。後ろを見ると、人に阻まれ前に進めなくなってしまっている茉子ちゃんが見えた。

「茉子ちゃん、こっち」

呼ぶと、茉子ちゃんも俺を探していたのだろう、明らかにほっとした顔をして近付いてきた。

「犬みたい」

思わずそう笑うと、

「私は犬じゃない!ハチ公ならあっち!」

と憤慨している。可愛い子がそんなことを言うものだから、一瞬で注目の的になってしまった。時間が時間だけにサラリーマンが多く、彼らのねっとりとした視線が茉子ちゃんに絡みついているのを感じ、俺は内心で毒づいた。

「茉子ちゃん、恥ずかしいから」

と腕を引っ張る。茉子ちゃんは小さく驚いたような声を発したが、大人しくついてきた。そのまますぐ脇の路地に入ってしまいたい衝動に駆られたが、懇親会の幹事は俺なのだ。空ける訳にはいくまい。澄ました顔で気持ちを抑え込み、スクランブル交差点を抜けたところで何事もなかったかのように手を離した。

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