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第2章 6

 アルバイトが終わり、事務所で茉子ちゃんが着替えるのを待つ。応援のため、定期のない俺は隣駅まで歩くのだが、いつも茉子ちゃんはそれに付き合ってくれる。いつの間にか帰る時はお互い相手を待つのが決まりになった。

「大庭、ごめん」

茉子ちゃんは皆のことを下の名前で呼ぶが、俺のことは苗字で呼ぶ。何の違いがあるのか。気になったので尋ねてみる。

「そういえば茉子ちゃん、俺のことは苗字で呼ぶの、どうして?」

俺から視線を外し、荷物をまとめながら、

「名前で呼ぶと、余計に仲良くなった気がするでしょ。三ヶ月しかいないのに、寂しいだけじゃん」

何となくだが、手を動かし続ける茉子ちゃんの横顔が泣きそうな気がした。同じ店に同期がいないということは、やはりそんなに心細いことなのか。不用意に茉子ちゃんの孤独に触れてしまい、それ以上は何も言えなかった。

「そか…茉子ちゃん、帰ろう」

事務所のドアを開ける。まだ雨が降っていた。


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