問x
どんなもんだい小五郎の助
その青がりの無駄に粋がいい坊主が叫ぶ
おいそこうるさいぞ
リーダー格のひょろっとした少年が静かに言う
その人間以外のほとんどの者が五、六歳という年の若さで
いま彼らは語路米町「ごろべいちょう」のがきが集まり暇なので会合をしていた
オイ寅吉それは明らかに女であり唯一赤いべべを着ていた
その女の年はリーダー格の柳吉と同い年くらいに見える、
そのほかにはちびもいるが
一番、柳吉に近い女に
柳吉よりもさらにでかい
黄色い着物を着た、お袖「おそで」と言われた女がいたが
その体の大きいやつを皆、
大袖「おおそで」とお袖とは言わずに呼んだ
えー―では第、だい、だい、だ
そのまとまりのない頭脳を持つリーダーを無視して隣で利発な顔の寅吉と名乗る少女が
しゃきっとしたよく通る声で
えー―では頼りない会長に変わり、来月あります、すすきの祭り第三百一回組合を始めます、いつの間にか棒を持った大袖が、地面にその習字の師匠を母に持つ腕前で書記の位置に立った、それを見て年端もいかないちび達が、こそこそと頼りない、会長を見て肩をすくめる
夕暮れも近くなる初夏の時間
どこかでゴーンと音が鳴り
そろそろねと身支度というほどのものもないが、ガキたちを集めて神社から出る
ねーー柳吉
不意に最後尾を歩いていたそのひょろっとしたものに
その年とは思えないしっかりとした体を
腕に絡ませる、どきつく柳一
柳吉様 祭り一緒に行ってくれませんか
ふと照れていた柳吉は上を見る彼の目線にある肩それに見え隠れする目がどこか濡れている気がした、
なっないてる
一瞬どきっとする その大人のような会話にしてももうそうで、まるでおままごとみたいだが
しかし、、、、あっ柳
それは先頭を姉さん気取りで進んでいた寅吉が後ろのことなどきずかずに振り向いた時ふいに声をとぎらす。。。。